時々、業務の関係でロシア人のための、ロシア人による、ロシア語でのビジネスミーティングに出席する機会があります。その際の注意点です。わが身への自戒も込めて。
・年齢
・声の落ち着き
・外国語
・流暢な説明、多くの情報をちりばめた説明
これは大きなバイアス要因となりうるので注意が必要と思います。外国人で自分自身より年齢が上で貫禄がある。これだけで、この人は自分よりも人生経験も仕事経験も私よりもすごいので、この方の発言内容は信頼できるに違いない、と勘違いしてしまう危険があります。実は頓珍漢なことを話しているだけで内容はたいしたことがないケースもあります。
冷静に話す人、低い声で。低い声で話すことは、安定感を相手に与えるので勧められていますが、その話す内容をよく聞くことが必要です。声の音質から感じられる落ち着きにだまされることがないように注意が求められます。
外国語。ロシア語を母国語とする人に私たち日本人が勝てるわけがありません。ロシアという場でロシア語で話される。そのことに対して自動的に、この人の言っていることはよく分からないけれども、よく分からないからこそ、とにかく頷いて、信じたくなる。そんな思いにかられてしまうことがあります。
たくさん話す人は結果としてポイントを分かっていない人が多い気がします。それで?何がいいたいの?と。物事の本質、要点を分かっている人の話は的を射た説明ができるがゆえに話の最初の部分で言いたいことを把握できます。一方で、話が長い人は、自分でも何を言っているのか分からなくなっているのでしょう、話せば話すほどに自らを苦しめるのですが、どのように話を終えてよいのか自身でも分からなくなってしまっているのでしょう。
最後に、ロシア人の面々の前でロシア語(英語)で皆の前で発言するときの大切なことについて。心臓のドキドキ、バクバクが止まりません。いかに通常通りの声の質で話すことができるか?完璧な言葉で話せるわけがありません。大切なのはとにかくしっかりと話すこと。相手に理解してもらえるように言葉を選んでゆっくりと相手に伝わるように話すこと。そんな一つ一つの経験、こんないい歳をしたおっさんがこの年齢にになってロシア人の前で失敗して苦笑いされたり、恥ずかしい気持ちにもなるのですが、いつまでも失敗してでも挑戦してゆくこと。これが年齢を重ねる歳をとるほどに一層大切になってくるなぁ、と感じます。失敗すると、やっぱり嫌な気持ちになり、なにくそ、と思わないわけがありませんが。
でも失敗する、ということは挑戦していることの証拠でもあるので、その時々に感じる感情、思いを大切にしてゆきたい、そう思います。