いつも考えてしまいます。なぜこれだけ人材トレーニングを提供する会社が星の数だけあるのか、そしてこうもその結果が表れないのか? つまり、効果がないにも関わらず会社がトレーニングを計画するので、それだけの人材訓練の会社ビジネスが成り立つわけですが…トレーニングをして育てたい人材というのは会社に頼らず自ら動いて自ら自己研鑽に励んでいるのではないか、と言いたいところです。会社として、訓練の場を設けることの必然性について問われれば私は懐疑的です。
最近嬉しいことがありました。寡黙に作業を黙々とするスタッフ。あまり目立たないキャラクターです。でも仕事はきっちりとこなしてくれる物流担当のスタッフです。
メールで質問をしていて、それに対して彼からの返信メール。昔と随分と違います。発展途上ではありますが、ロジカルで短い文章で事実を書いてくれて、Conclusion、として要点をまとめてくれていました。以前のの彼のメールはそんなことはなく。冗長なメールが続き何を言いたいのか、要点を把握するのにも時間がかかる。そんなころと比べると、あれっ、いつの間にこんな書き方になっているんだろう、いつの間に成長したのだろう、とパッとメールを見た時に感じました。
会社のメンバーのメールやり取りを見ていると、下線を付ける、文字を太くする、段落をずらすなどしてメールで読み手に分かりやすい方法を考えていることが見て取れます。それが私の成果だとはとても言いませんが、日頃からそのようなメールを書くことを自ら実践してスタッフにもお願いする。そんな毎日の地道な繰り返しと自らの行動の実践が少しは伝わっている証拠だろうか…なんて都合のよいように解釈をしてしまいました。
自分の訴えたいことを自ら行動して示してゆく。それがいつ実を結ぶのか分かりませんが、実践を継続し続けること。相手に行動で示し続けること。そして相手にその大切さを口で訴えるのは時を選んで。その言動が一致するときに真に伝わる人もいる ― 全員に伝わることはない ― そんな地道な積み重ねこそが本当に大切な人材育成であると思うところです。