10年以上近く経つだろうか、会社研修の講師の一言をいつも思い出します。「一つだけ確かなことは…自分の行動の理由を自分なりに説明できることが重要だ。」ということ。
今でもロシア人スタッフに「なぜ?」「どうしてもこうしなければいけないのですか?」と直球で返される中、「いや、本社にそう言われたから」「上司がね…」「う~ん(なんでだっけ?と考えだす)」これは許されません。すべての上からの指示がすんなりと腑に落ちるわけではないことは確かですが、よく考えてゆけば一つ一つの指示には意味があるはず。(本当におかしいと思えば、自分の権限の中で敬意を持って自分の意見を発言すること。)部下に指示をするときには、自分なりの説明ができる準備をいつもできているように。実務からこの講師の方の発言の大切さを日々噛みしめています。
部下のために、ロシア人スタッフ全員のために良かれと思ってITの知識を共有したり、勝手にオフィスレイアウトを変えて少しでも改善できればと思ってやってみたり。「なんでそんなことが必要なんでしょうか?」「気を配ってくれるのは感謝ですが、私には前のレイアウトのほうがいいです。」など、自分の行動が全く評価されないことは日常茶飯事。
そんなときに、常に自分の行動基準が他人視点であればがっかりしてしまう度合も深いかもしれません。一方で、常に自分なりに理由をもって行動した結果であれば、もちろん、自分自身も人間なのでその時には「そんな…休日にわざわざ来てやったのに…」というショックは一時的にあるのですが、自分という支点から行動した結果であるので結果を苦笑しつつ肯定しやすくなります。
どんなときにも、Why so?なぜ自分はこうするのだろう?そう考えて仕事に取り組むことー見えない負担も心身にかかっているロシアでの日常業務の中で大切なことの一つであると学んでいます。