調査によれば、ロシア政府はより多くの人が公共交通機関(タクシー、カーシェアリング含む)の利用を増やすように、との目論見があるもののそれがなかなかうまくいっていない、ということを表しているようです。
ロシアの人口の2/3が定期的に自家用車を使用しており、今後ともこの比率に大きな変化はないであろうとのこと。28%の人は今後も車の購入予定がない、そのうちのわずか7%の人がタクシーやカーシェアリングを利用していく、と答えているようです。
タクシーの市場は急激に成長しており、カーシェアリングは、2019年末には20の都市で利用可能。モスクワについていえば30,000台以上の車が利用可能(他の都市では3,500~4,500台)であった。しかしながらロシアでの自家用車の台数は40百万台(Автостата)と言われており、この台数が自家用車から公共交通機関に変えるにはあまりに少なすぎることも明らか。
自家用車の保有率が高いのはモスクワよりもСамара, Краснодар, Петербург, Воронежといった地方都市。車を持つことがステータス、というよりも交通手段としての必需品の意味合いが強い。
モスクワはどうやら今後も政府の意向には屈しないようだ、つまり、今後も高い車維持コストを支払い続けることになる。
(出典: Vedomosti 2020.Mar.13)
後記;ロシア全体を見て、モスクワを判断することは正しくないはずですので、ロシアというくくりで語られる情報をそのままモスクワにも適用するのは危険ですね。「モスクワは本当のロシアではない」という言葉をロシア人からよく耳にします。また、この記事を読んでいて、日本でも東京と地方都市の車所有事情が異なる点と重なりました。