誰もが正しくもあり正しくないときにどう行動するか? / When everyone thinks I am right but not always true – How to manage them?

誰もが言っていることが正しいのだけれど、それが必ずしも正しくないとき。そのときがマネジメントとしての力量が試されるときではないでしょうか?

例えば其の一

ロシアでは従業員は退職日の2週間前に雇用主に退職願を出すことで退職して去ってゆくことが可能です。雇い主としてはその2週間後までに後任を見つけることは非常に難しいです。2週間の間に未整備であった引継ぎ事項マニュアルを書き出してもらい、急いで人材紹介会社に人材紹介をお願いしたのちは日々電話をかけて「候補者は見つかりましたか?」と問い続ける。面接を繰り返すもそう欲しい人材にすぐに巡り合えることは決して簡単なことではありません。そうして2週間が経った後は、残ったスタッフに後任が見つかるまでは抜けたスタッフの分の仕事を一時的にカバーしてくれるようにお願いするしかありません。

「それは私のJob Descriptionには書いてありません。もし追加の業務をするのであればその分の給与を払ってください。」そんなことを言うスタッフもいました。字義どおりに捉えるとそれは正しいことであり批判することができません。しかし、もしそれで「はい、分かりました」となれば、今度はこれまで長期で病気になっていたスタッフの分を文句言わずにカバーしてくれていた他のスタッフへの対価支払いはなぜ支払わなかったのか?何も言われなかったから考えずにいたのか?どうしても時としてお願いせざるを得ない緊急の仕事への対価支払いは?…考え出すときりがなくなります。

こういった風にJob Descriptionを持ち出して自らの業務以外のことを拒否するスタッフは幸いにも決して多くないはずです。どれだけ他のスタッフの心をつかんでおくことができるか、彼らにうまく入ってもらって説得してもらえるのか。また、彼らを束ねるロシア人マネジャーのサポートをどれだけもらえるか、日頃からの関係づくりが重要であるかを感じる瞬間です。また、お互いが困っているときに相手をサポートし合おう、という雰囲気を会社文化として気づき上げることができるのであれば、徐々に、時間はかかりますが、その文化になじめないスタッフは淘汰されてゆく…経験からそう感じています。そしてその過程で苦しんでいる間は先が見えないもの。もがき続けながら多くの場数を経験し、人間としても成長してゆく — それが唯一の先を切り開く道の気がしています。多くの賢人の方々がおっしゃっている通りだなと、深く頷いています。

例えば其の二

こちらはお客さんの要望どおりに商品を指定された住所に出荷をして引き渡したものの、相手会社内の理由で送り先アドレスが2つに分かれていた場合。私たちの商品引き渡し状には一つの届け先住所に全数量が掲載されていることから相手側の倉庫スタッフは数量が違う、といってクレームが届く。いや、それはおたくの社内の問題でしょう、私たちとの契約書には届け先住所は一つしか載っていないのだから。でも、今度は私たちの側の問題もあり、クレームへの回答が出来ていなかった。契約書を見ると「クレームに対する回答を10日間以内に行わなかった場合にはクレームに合意したこととみなす」との条項があり、相手はそこを突いてくる。私たちの側:(経理、物流)私たちは契約書通りにミスなく処理をしていて、なぜ相手のクレームを認めたことにしなければならないのか?私たちは悪くない!(営業スタッフ)経理・物流スタッフと相手会社との間でどうしてよいのか分からない…。相手の会社はこの件を理由に支払いをしてこない。支払いがなければ売掛金の滞留扱いとなり私たちも次の出荷を止めざるを得ない。そんな悪循環に。誰もが苦笑いして「なんでこんな単純なことの解決にこれだけの時間がかかるの?」と。

誰もが正しいのだけど、それではどうしようもないとき。実務上はこんなケースがどの会社でも多いのではないでしょうか?

そんな時に全員を集めて話し合い、命令をして指示を強制的に聞いてもらうのか、うまく説得できるように協調的な姿勢で臨むのか、多少は頓珍漢なことを言いながら、部下に軽くあしらわれながら「分かったわよ、私がやるからまかせて」と言わせることができるか。やり方はそのとき、相手の性格、状況によってあらゆる方法が正解となりえますが目的はただ一つ、現状の問題を速やかに解決すること。日頃からのコミュニケーションで培ってきた関係性が力を発揮するところと思われます。

こんなこと当事者間で解決してよ…と言いたくもなるのですが、こういった日々起こる些細なできことから学ぶマネジメント方法への経験が多くあります。

Author: Author

ロシアのモスクワにある日系企業の管理部門に7年間勤務した後、現在は日本で働く会社員です。モスクワでロシア人と一緒に日々仕事をする中で、私たち日本人が経験するアドミ業務についての情報、課題、考えなどを少しでも多くの方々と共有したい、アドバイスをいただければ、と思いブログをはじめました。 経理、労働法や人事制度の仕組み作り、ITスキルを応用した仕事スキル向上、EAC認証などの幅広い管理課題に取り組んでいます。 とりわけチームビルディング、部下とのコミュニケーション、モチベーションアップ、という課題は世界共通だと認識しています。そんな話題も中心テーマの一つです。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *