仕事で両手を正しく使用することの大切さ / The importance of using both hands at work

モスクワ川遊覧船から見るモスクワの街の光景。 21:00出発、23:30に出発点に戻るコースで船上で夕食を楽しみつつゆったりとした時間を過ごした晩でした。

ロシア人スタッフの働きぶりを見ていて、両手を正しく使用できていないなぁ、ということが気になって仕方がありません。主にパソコンのマウスとキーボードの使用方法のことです。IT読み書き知識以前に、基礎の基礎として両手をキーボードの上に置くこと。これ大切です。そして、片手をキーボード、もう片方をマウスの上に、という基本スタイルは誤りだ、ということを認識する必要があります。パソコンの技術的な向上は、まずはこの基本姿勢ができてから。

たまたま書棚にあった「計算力を強くする」著:鍵本 聡氏の本の中に興味深い記述がありました。

計算間違いをしそうな学生の具体的なイメージ・・・左手(右手)を使わない学生・・・計算・・・は、頭と体を同時に使った作業・・・頭だけでなく、体の状態も大切なのです。・・・これはあくまで筆者の経験で書いていますが、左手をノートの上に置くことを実行させるだけで、計算力が格段に向上する学生が何人もいます。鉛筆を持っているほうの手だけでなく、反対側の手が大切なのです。

これは仕事のスタイルとして、両手をキーボードの上に置くことを基本姿勢とすることと同じことだと思います。 学校の勉強でも、ペンを持っている反対の手に消しゴムを持ち、必要に応じて使い分ける。経理スタッフは、ペンを持つ反対の手で電卓を叩いて計算する。両手で書くことができるようにすること。両手があるのだから、両手を効果的に使用する。そんなことを実践中です。両手を使用することで脳のよい訓練にもなっているのではなかろうか、と感じています、明確な根拠を示すことができないのですが、私自身の経験から述べると、仕事のアイディアがどんどん浮かんできたり、業務の生産性が上がっている。そんな風に思う場面が増えました。

ショートカットとマウスを適切に使用する

マウスを使う意味とショートカットの活用方法の境を理解した上で、双方を上手に使用できること。(マウスなしですべてキーボードとタッチパッドで処理する、という考え、マウスに頼ってばかりの操作方法の双方が誤りです)そして、両手を使うことで仕事にリズムが生まれます。

楽器を演奏するように、キーボードのタイピングにはリズムがあります。私が考えるに、このリズムを途切れさせないこと、このリズムに”音楽性”を持たせることが大切なのではないかと。マウスを使って悠長に対角線上に矢印を移動して画面をとじたりメニュを一つ一つ探す、こうなるとこのリズムが崩れます。

ショートカットを使用することはこのリズムを維持するのに重要ですし、その合間に入ってくるマウス操作のゆるさが緩急を生んでいる(はず)。

以前勤務していた経理スタッフの女性に「ショートカットを覚えるのは大切だよ。」と言うと、以前に韓国企業での勤務経験もあった彼女曰く、「東洋の人はショートカットにこだわるけれど(決して嫌味ではなく、笑いながらです)私にはそれほど必要ではありません。時間内で業務を終えられているし」とのこと。実際残業もなく仕事を処理していました。

時間に対する意識の仕方が考えと行動を変える第一歩

どんなに私の考えを伝えても、スタッフ全員に強制することはできないので、少しずつスタッフと会話して、IT読み書き力が上がってゆくのを眺めているところです。何よりも、自分の持っている、二度と戻ってくることのない「時間」に対する意識の度合いが人の行動を大きく変えるのだ、ということを今とても実感しているところです。1秒でも、とは言いませんが、今このときに1分あればどれだけ多くのことを成し遂げられるのだろうか、いかにこの無駄な作業を終えられるだろうか、たとえ業務量が多いとしても、どれだけ残業をせずに仕事を確実に終えらセルことができるのだろうか、そんなことを真に意識することから行動が変わってくる。そんなことを言ってもロシア人スタッフの多くには理解してもらえないのですが・・・。毎日、どんなに忙しくてもきっちりと1時間のランチタイムを取り、大きな声で笑う声が聞こえてくるのを微笑ましく見ながら、一体どっちが幸せなのだろう・・・?と自己吟味する毎日です。

Author: Author

ロシアのモスクワにある日系企業の管理部門にて長く勤務した後、現在は日本で働く会社員です。モスクワでロシア人と一緒に激動の日々を過ごした中で当時悩み、もがいていた管理業務の情報、体験談を少しでも多くの方々と共有したい、との思いがきっかけとなりブログを始めました。今はロシア、ウクライナの友人たちと連絡を取りながらロシア語の勉強を続け、ただただ平和な世界が来ることを願う日々です。

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