Duolingo 550日継続学習を振り返ってみて / Reviewing to learn Russian for 550 days on Duolingo.

先日、Duolingoの学習記録が550日を経過しました。年を重ねるにつれてマンネリ化してしまいそうになる日々の中で外国語の学習は続いている、ということ自体が外国語の学習が好きなんだろうなあ、と実感させてくれます。その一方で自己満足で終わってしまっていないのか?とも思います。現在継続的に学習しているのはロシア語、ウクライナ語、中国語。この時点で感じることを率直に振り返ってみることに。

中国語

このお盆の夏休みの間に家族で泊まった旅館で出会った中国人の若い男性。旅館のスタッフとして夕食時に給仕してくれました。「私はすこし中国語を話せます。」と中国語でワンフレーズだけ言ってみると、「すごーい!」と喜んでくれました。伝わった!その嬉しさは外国語を話していて得られる喜びの一つ。その一泊二日の小旅行からの帰りのこと、高速道路の休憩所にあるコンビニで出会った中国人旅行者と思われる10名くらいのグループ。中国語だけ話す彼ら vs 日本語と”OK, OK”だけで応対する店員の女性。それでも何とか意思疎通が成り立っているようでした。時々聞こえてくる数字は聞き取れても会話の内容はまったく理解できず。悲しい…。「旅行で来ているのですか?」というフレーズを中国語の文法を理解した上で組み立てる能力がありませんでした。携帯電話を取り出し、DeepLにフレーズを打ち込んで話しかけてみると、”Yes, yes”という返事。継続して学習していてもこれか…と。旅行、来ている、質問文の最後に付ける文字。きっとこうだろうな、と部分的に理解できていても自信を持ってフレーズを組み立てる力の無さ。Duolingoで単にレッスンをクリアしているだけでは身に付かない足りないものがこの場面に表れたのかな、と思っています。

それでも毎日継続していると何か意識の中に変化がありそうです。例えば、街中の案内板を見るとそこには併記されている中国語での説明。その字を見て自分がどれくらい発音できるかな、と文字の綴りをたどってみたり。ショッピングモールでアナウンスされる中国語での放送を聞くと何を言っているのかな?と推測したり。Duolingoで中国語を学習し始めたきっかけはほんのちょっとしたこと。出張で新幹線に乗っていたとき、電車の乗り換えに困っていた中国人男性と全く会話できずに残念な思いをしたこと。中国人の友人がいるわけでもないけれども、何だか続いている。ふと考えると、自分の生活圏にある中華料理店、餃子屋さん。そんなところにいくと中国人の方がいる。実は身近なところには会おうと思えば会える場所に中国人が。「この前買った餃子美味しかったよ!」そんな片言でも中国語で言えれば会話が楽しくなります。相手もきっと喜んでくれるに違いない。そんなちょっとした片言から始まる交流や楽しみは生活自体を楽しくしてくれる要素になっています。

ウクライナ語

ウクライナ語を勉強する動機と言えば、定期的に連絡を取っているウクライナに住む友人の存在が大きいです。彼とはロシア語でやり取りしていますが、その彼の友人たちの多くはウクライナ人で、彼らの話すロシア語は多少ウクライナ語化していたり、純粋なウクライナ語でビデオレターを送ってくれたり。ウクライナのことを純粋にもっと知りたいと思います。”ウクライナ”という国名の由来についてWikipediaが教えてくれています(Wikipedia -ウクライナ)。

そんなちょっとした知識を知るだけでも言葉って面白いなぁ…と。「ウクライナ語はロシア語と似ているし、ウクライナ人はロシア語も分かるのでウクライナ語を敢えて勉強する必要はないよ!」と友人に言われるけれど、確かにウクライナ語を学ぶメリットは(例えばもっと世界中で話されているスペイン語を学習するそれと比べて)それほど多くないのかもしれないけれど、でも自分の中でもっと知りたい、という気持ちがあるなら学ばない理由はない。Duolingoでレッスンをこなしてゆくと — 実際にロシア語と似ているので — それほど悩むことなく次のステップに進んでゆけます。しかし、動詞や名詞などの語尾が変化する規則は勉強しなければ分かりません。ただウクライナ語に慣れているだけ。それが今の状態です。体系的に学ばなければ次のレベルに進むことは困難。そんなレベルにいます。

ロシア語

最後にロシア語学習について。どうやら現時点でDuolingのロシア語コースを全てクリアしたようです。(参照リンク:Duolingodata

一番レベルが進んでいるこの学習をしていて最近気が付いたことがあります。(理解が正しければ)DuolingoのコースはSection3、Unit39まで。ここまで来ると、明らかにリスニングのスピードと質が共に上がっていて、より発音がネイティブに近い印象です。もっと上に行くとより本物志向が強くなるのだろうか?この先はどうなるのだろう?と楽しみにしていましたがDuolingoが提供しているレッスンがこれ以上ないのであれば残念です。Duolingo学習でこの段階までくると、次にNHKラジオ講座の応用編を積極的に利用することは一つの良い選択ではないかな、と。レベルの高いロシア語を学習するに留まらず、ネイティブの方が話す生きたロシア語のイントネーションを学ぶことができる。それが無料で提供されているという奇跡。活用しない理由は無さそうです。Почему нет?(パチェムーネェトゥ) = Why not?

やはり以前からの印象と変わらないのは、Duolingoだけでは正しい言葉使いにはなれないのだろうと。例:Duolingoでロシア語を学ぶ場合には(注:Duolingoのロシア語コースは英語版のみ)、You told (あなたは言った)をロシア語に変換する時、英語には存在しない”彼”あるいは”彼女” — Он сказал(彼は言った)、 Она сказала(彼女は言った)— の区別が出来ていないといけません。Duolingoのレッスンを進めるにあたってはただ単に正解、不正解だけのレッスンをクリアしてポイントをゲットするだけになってしまう危険がありそうです。(答え合わせをする時には、DuolingoはきちんとHe told / She toldと表示してくれます。ですので厳密に言えばDuolingoのレッスンを通してもHeなのかSheなのかの区別ができます。ここで伝えたいのはある程度の文法基礎学習を行い、頭で理解した上でDuolingoの課題をクリアしてゆくことの大切さです。そうでないと応用力がつかないのかな、と個人的に感じてます。)

その観点からすると、ロシア語の文法を一通り学習した人がDuolingoでロシア語学習をする効果は他の言語よりも大きいのかもしれません。

自分の持つすべてのものに感謝を。(ジャッキーチェン) / Jackie Chan’s words of wisdom – Нужно ценить все, что у тебя есть.

外国語を勉強する時、心に取っておきたい言葉を今勉強している言葉で覚えてみることも役立つかもしれません。

例えば、ウクライナに住む友人が送ってくれたジャッキーチェン(Джеки Чан)の言葉。短いフレーズですので繰り返し練習することできっと覚えることができそうです。その結果、この言葉が自分自身をポジティブな気持ちにしてくれることはもちろんのこと、ロシア語の単語、単語の変化やリズムを学ぶことができると思います。この短いフレーズの中に込められた意味も噛みしめながら、ウクライナで戦争が行われている今の世界に住むからこそ一層この言葉の重みを感じることができるのではないでしょうか。

Джеки, доволен ли ты своей жизнью?

Знаете, я как-то услышал очень мудрые слова:

Твоя сложная работа – мечта каждого безработного.

Твой непослушный ребенок – мечта каждого бездетного.

Твой маленький дом – мечта каждого бездомного.

Твой небольшой капитал – мечта каждого должника.

Твое неважное здоровье – мечта каждого больного неизлечимой болезнью.

То, что Всевышний скрывает твои грехи от глаз людей – мечта каждого опозоренного своими грехами.

Твое спокойствие в сердце, твой спокойный сон, твоя доступная еда – мечта каждого, у кого в стране война.

Нужно ценить все, что у тебя есть. Ведь никто не знает, что произойдет с тобой завтра.

(日本語訳)

ジャッキー、あなたは自分の人生に満足していますか? (という問いに対してジャッキーチェンが以下のように答えました。)

以前にとても素晴らしい格言を聞いたことがあります:

あなたが抱えているやっかいな仕事は、仕事を失ってしまったすべての人にとっての夢。

あなたの言うことを聞かない子供は、子供を持てないすべての人にとっての夢。

あなたが持っている小さな家は、家すら無いすべてのホームレスにとっての夢。

あなたの持つわずかな資産は、負債を抱えているすべての人にとっての夢。

あなたにとって当たり前の健康は、不治の病にかかっているすべての病人にとっての夢。

あなたの罪を神様が他人の目から隠してくれるのは、自分の過ちによって恥ずかしい思いをしているすべての人にとっての夢。

あなたの心の平安、安らかな眠り、何でもない食事は、自分の住む国に戦争があるすべての人にとっての夢。

自分の持つものすべてに感謝しないと。明日、あなたに何が起こるかは誰にも分からないのだから。

ロシア語学習のすすめ ― Duolingoを約1年間継続して思うこと / Recommendations for learning Russian – Thoughts after using Duolingo for about a year

2023年を振り返ると、Duolingoでの学習継続が12/31(日)時点で連続340日となりました。この記事を書いている今日時点も引き続き継続しています。続けてDuolingoを利用する中での私の感じている点をまとめてみました。

ところで、比較的最近に偶然発見した素晴らしいロシア語学習Youtube番組”Russian with Dasha”の中で ― ロシア語を勉強している方の中では有名なチャンネルなのかもしれません。ロシアのサンクトペテルブルクを拠点に活動されている方のようですが、街の様子も知ることができて視聴者の興味を引き付ける良くまとめられた内容と感じます。登録者数がもっと増えてもよいのでは、とそう感じました。― Duolingoに関して評価がされていました。動画が作成された時期は古いものですが、本質をついた指摘事項は今でも有効だと思います。この動画で指摘されているDuolingoのPros & consに沿って書き出してみます。

Duolingoの良いところ

It’s very convenient. You can use it anywhere you want.

自分のペースで勉強できる。無料の学習オプションもあるけれども、Duolingoをしっかりと使い倒したいとなると、有料プランに移行せざるを得ないのかなと。実際に私も当初は無料で頑張っていましたが、広告も入ります。一定の数間違えるとHPが回復するまでに待つ必要があります。間違い無しでレッスンを進めてゆくことは実質不可能ではないかと。年間契約にするとディスカウントあり、という文句にそそられて有料契約プランに申し込み現在に至ります。

以前に勉強した点を繰り返し復習できるので、繰り返しによる学習効果を体験できること。

問題を間違えると、正解するまで繰り返し復習させられます。同じレッスンの中でもロシア語を聞いてその訳の回答を求められるケース、同じ文章で先ほどとは逆パターン(先ほど答えた回答をもとに今度はロシア語で文章を組み立てて回答を求められるケース)が出題されるため理解度が求められる、という工夫もされています。

毎日の達成感と世界中の”ライバル”たちとのランキング争い

シンプルにDuolingoの良い点を挙げるとすれば、毎日継続することによる達成感が得られること。そして世界中の”ライバル”達と各リーグの中で毎週ランキングを競い合うことで語学学習のモチベーションを維持する助けになることと思います。上のリーグに昇格することを目指し、あるいは下のリーグへの降格を避けるため時には締め切り時間ギリギリまでレッスンを行い勉強する、そんなことが繰り広げられています。

Duolingoの限界

Duolingoではロシア語のアルファベットを教えてくれないこと。そこまで求めるには難しいかもしれません。そんな時には、”Russian with Dasha”にある以下の動画はいかがでしょうか?丁寧に説明されています。

Duolingoでもアルファベットのページが用意されており、それなりに勉強できるコンテンツが用意されています。気軽に学ぶだけであればそれで十分なのかな?と思ったりも。真剣に語学の上達を目指すのであれば、ネイティブやロシア語の教師の方などに基礎から学ぶことは必須と思います。そこにDuolingoの限界を感じます。

Duolingo doesn’t explain how to make a Russian sentences

ロシア語の語順はとってもフレキシブルです。そんな言語を全く文法の学習を経ずにDuolingoだけで学ぶのはほぼ不可能と思えます。個人的に関心があって、ずっと中国語のDuolingoコースも欠かさずに練習していますが、上達には限界があることを認識させられます。むしろほとんど上達していないのでは…と悲しくなります。一方、基本的な学習を終えているロシア語については、今のところどんな文章構成にすべきか、ある程度自分で推測することが可能です。また、付随してウクライナ語コースにも挑戦していますが、ロシア語と似ている部分も重なるためにロシア語同様に自分の理解を土台として練習することができている点で中国語とは異なります。

他にDuolingoで気になる点として発音テストの答えが正しく認識されないことが時にあるのでは、というフラストレーションです。発音テストの練習問題において、どう考えても正しく発音できているのでは…と思ってもアプリで間違いとして判断されることがあります。時にイライラさせられることは否めません。このアプリを利用する目的は楽しく語学を学ぶこと。そのモチベーションを失いかねないかもしれません。

ロシア語上達のために必要なこと。

当たり前だ、と言われそうですが自分で工夫、追加の努力が必要。例えばこの動画では、「ロシア語入力キーボードをダウンロードし、Duolingoでは実際に自らタイピングして答えを入力すること」が勧められていました。それはさすがにレベルが高すぎるのでは…。実際にトライしてみて思いました。ロシアで勤務しているときにもロシア語しか話さないビジネスパートナーの方とのやり取りではロシア語でメールを作成していたものの、非常に苦労しました。今でもSMSで定期的にロシア語やり取りを続けているので携帯電話のディスプレイ上でロシア語アルファベットを探しながら練習中です。きっと良い頭の体操になっているのでしょう。一方でアルファベットの知識が十分でない方が自らタイピングするのはモチベーションは大抵の場合続かないはずです。気軽に学習する目的であれば、まずは自分で直接タイピングするよりは、正しい語群を選択できるところからスタートするほうが長続きするでしょう。個人的にはNHKラジオのロシア語講座はよくできているなぁと思うので、独学で勉強することを考えている方で15分の時間を取れるのであればまずはNHKラジオ講座がお勧めです。

大切なことは、

The goal is memorising the vocabulary and sentence structure and speaking. It is not a game, it is nota cometition. It is a language app. Duolingo is more powerful, if you use it as a pillar of a multi resource learning strategy.

語学学習のゴールは語彙、文章の構造を学習し、話すことを学ぶこと。言語の学習はゲームや競争ではない。Duolingoは言語アプリ。もし複数の学習リソースを柱として使うのであればDuolingoはもっとパワフルなツールになるでしょう。

言葉への抵抗感をなくすこと。少しずつ毎日触れること。

その他に私自身が感じるのは、とにかく言葉への抵抗感をなくすこと。少しずつ毎日触れること。冒頭で紹介した動画では”Even for 15-20 minutes”とありましたが、この15分という数値を毎日クリアすること自体もそれなりに大変な方もいると思います。Duolingoの一つのレッスンをクリアする場合3分ほどで行うことも可能です。どうしても気分が乗らない時にはわずか一つのレッスンをクリアすることで、少なくとも今日も連続して勉強したぞ、という達成感を維持すること。それが長期的に語学の勉強を続けることに大切なことに違いありません。

毎日の音読。

特に(周りに迷惑をかけない程度の)大きな声で実際に声を出して練習してみること。黙読で頭の中であったり、小さな声で読んでいる時には気が付かない、自分で出来ていない発音部分を自覚できます。

実際の生のロシア語を聞くこと。

実際のロシア語が奏でる”音楽”を聴いて、ロシア語のトーンやリズムを体感する。学生時代であればロシア語のニュースを聞いてロシアで報道されているニュースを知ると同時にロシア語学習を行うことであったかもしれません。しかし今の時代、ロシアのニュースを聴いていると、聴いていて気分が沈んでしまうニュースが多くなりました。そんなこともあって以前のように頻繁にロシア語ニュースを聞くことはすっかり減っています。その代わりに、語学学習の目的であれば、自分自身の好きなテーマのYoutube番組を見ることはお勧めです。そのYou tuber自身は語学の先生ではないため、その方の話し方の影響を受けてしまうリスクがありますが、楽しみながらロシア語に馴染めるのは重要かな、と思います。

何事も継続は力なり。でも同じことをずっとやっているだけでは次のレベルに行くことは難しい。どうも上達できていないと感じたらその時には何か工夫をしてみる。効果が出ていればそれは自分に合った方法だということが分かります。その繰り返しを継続すること。少なくとも、Duolingoでただ得点を取ること、リーグで上位ランクに名前を連ねることだけが目的となっているのであれば、きっとその学習効果は本来の語学学習の目的を逸している危険がある。1年間学習を継続してみてそう感じました。

基本ロシア語文法 イントネーション / Basic Russian Grammar – Intonation

イントネーションとは?「基本ロシア語文法」(著:佐藤純一氏)によれば以下のように定義されていました。

断定・疑問・感嘆・命令・ためらい・問い返しなどの意味をあらわすために、文は一定の声の調子をとります。これをイントネーションといいます。外国語を話すとき、イントネーションが正しくないと、意味が通じなかったり誤解されたります。

日本語で断定の意味の文章を話すときには文末を下げるし、同じ文章のままで疑問形にしたいときには文末を上げる。例えば、「あなたはロシア語を勉強している。」それをそのまま疑問形にするならば「あなたはロシア語を勉強している?」となります(きっと「~勉強していますか?」あるいは「~勉強しているの?」と言った方が自然なのかもしれませんが今回の内容はイントネーションに重きを置くということでご了承願います)。

こう考えると、基本的にロシア語も日本語も同じなのかもしれません?(この文章もイントネーションを利用した疑問形になっています)そして、ロシア語の会話を聞いていればロシア語としてのイントネーションは自然と身につくものだろうと思うと、イントネーションは教科書をじっくり読んで勉強するよりもとにかく実践あるのみ、ということなのかもしれません。

以下のような断定を表す文のイントネーションでは、文末の音が下がる。

Это Маша.(これはマーシャ(女性の名前)です。)

Маша здесь.(マーシャはここにいます。)

Маша гуляет в парке.(マーシャは公園の中をを散歩しています。)

同じ文章でもイントネーションが変わると疑問文になる。(疑問文にするためにイントネーションを変える、とも言えるのかもしれませんが)なお、以下で黄色でマークした部分は文章の中で強調される(イントネーションが高くなる)箇所ですが、厳密に文法ルールを調べて記載したものではありません。あくまで私個人の知識・経験に基づいて記述しています。ロシア語のイメージを掴む程度に利用いただければ幸いです。

Это Маша?(これはマーシャですか?)例えば、マーシャという女性を写真の中でどれかな、と探していて見つけたときの反応。

Маша здесь?(マーシャはここにいますか?)

Маша гуляет в парке?(マーシャは公園の中を散歩していますか?)

イントネーションの付け方を変えると、先ほどとは質問の意味が変わってくるのがまた面白い。

Это Маша?(これが(あの)マーシャですか?)例えば、昔の写真を見た時に、えっ!今の姿からは到底想像できない!これがあのマーシャなの?といった驚きを表す。

Маша здесь?(あのマーシャがここにいるの?!)何十年も会っていないのにまさかあのマーシャがここにいるなんて。信じられない!、そんな時に言えるかもしれません。

Маша гуляет в парке?(あのマーシャが散歩してるんですか?)ずっと病気で入院全く外を出歩くことがなかったのに、あのマーシャが外を散歩できるようになったの?もっと良い例があるかもしれませんが…こんな時にも使えるのかな、と思いました。

イントネーションの大切さを説明している動画を発見しました。この女性の説明自体も綺麗で明快なイントネーションで勉強になると思っています。

動画の中で例として取り上げられている例として以下の会話があります。イントネーションを正しい場所に正しい音程で使いこなすことで全く異なる意味の文章となることの良い例となっています。(イントネーションにどのようなな違いがあるのかについて、もし関心のある方がいらっしゃればぜひ動画の4:11~をご覧ください)

После сытного обеда бабушка интересуется у внука:

- Наелся?

А он ей отвечает:

(パターン1)- Еще бы – столько сьел!

Или

(パターン2)- Еще бы столько сьел!

(日本語訳)たっぷりと昼食をとった後、祖母は孫にこう尋ねました。

「お腹いっぱいになった?」

孫は祖母に答えました。

パターン1:「 これ以上食べれないよ、もうお腹いっぱいだ!」

パターン2: 「お腹いっぱいになればいいのに!(まだ食べたいな!)」

Логическое ударение (усиление голоса) - 上記の動画4:00

используется для того, чтобы подчеркнуть особое значение определенного слова в конкретном предложении

論理的なアクセント(音声強調)
特定の文における特定の単語の特別な意味を強調するために使用されるもの。

つまり「声で強調することは文章の意味を理解するために重要なこと」である、ということを理解できます。自分自身の反省点も交えながら振り返ると、言葉は自分が思っている以上に強弱をつけるほうが相手に伝わりやすいのかな、と思っています。とりわけ日本語での会話はロシア語に比べると音声の強弱が明快でないケースも多いでしょうか、どうしても伝わりにくくなりがちかもしれません。今回改めてイントネーションの大切さを認識することができました。

基本ロシア語文法 発音と文字(2)

参照している参考書:「基本ロシア語文法」著:佐藤純一氏、発行:東京・昇龍堂出版株式会社

(この記事ではロシア語単語のアクセントはシンプルにアクセントを置く部分のすぐ後ろに「’」を置いています。)

母音でアクセントが無い時の発音

母音に該当する下記の文字にアクセントがないとき、発音が変わるので要注意。

“о”の場合:

молоко’ (マラコー、意味:牛乳)普通、母音のоは「オ」となりますが、この単語のように複数のоが使われていると、アクセントがないоは、短い「ア」に近い響きに。他方、ウクライナ語では、まったく同じ綴りでロシア語と同じ意味を持っているこの単語の発音は、モロコー、とすべてのоは「オ」の発音になるからこれまた面白い。

次に”я”。

例えば、язы’к(意味:言葉、舌)やяпо’нский(意味:日本の)。ちょっぴりロシア語に触れた方に言われることがあります、「英語のRを反対にした文字があるよね」、と。昔初めてロシア語を見たときに、なんだかカッコよいな、と思った文字の一つでした。通常は「ヤー」と読む”я”ですが、この単語ではяにアクセントが無い。そんな時には短い「イ」の発音に。язы’к(イズィク), япо’нский(インスキィ)こんな響き。

終わりに“е”

なんとなくですが、本来の音である「エ」が消えて、「イ」になる感じ。Какая беда!(カヤ ビダー!、意味:なんてこった!)

子音の同化

б, д, к, в, з, жは、単語の語末にあるときと、無声子音のすぐ前にある時には音が無くなる、という現象。

пе’рвый эта’ж(エターシュ、意味:1階) 、За’пад(ザーパトゥ、意味:西)ザーパ”ドゥ”ではなくてザーパ”トゥ”。

из ко’мнаты(イス コームナティ、意味:部屋の中から) これは意識していなかった。改めて考えてみると、深く考えずに発音してしまっていたなぁと。逆に音の有声化になることもある。т, к, с、この3つは有声子音の直前にあるときには有声子音として発音する。例えば、

я поеду’ к бра’ту в воскресе’нье.(ヤー パエドゥ グ ブラートゥ ヴ ヴァスクレセーニィエ、意味:私は日曜日に兄弟のところへ行きます)こんな時には「ク」 ブラートゥではなくて「グ」になってしまう。

要するに、無声子音の前にくれば、無声化。有声子音の前にくれば有声化の影響を受けるということだろう、と。もしかすると、理論よりも聞いて発音していればきっと口が勝手に覚えてくれるに違いない。無理な論理でそうなっているのではなく、人間が発音しやすいような形に発音がなされ、それを規則として言語化しただけなのだろうから。どうしても感覚に頼ってしまう私の個人的な見解ですが、規則を覚えることも大切な一方で、音の響きをたくさん聞き実際に発声することは同じくらい、いやそれ以上に大切なんだと思います。好きな音楽をたくさん聴いて自然と覚えてゆくのと同じように、その言語が奏でる音楽を耳から取り入れて体で覚えてゆく、そんなプロセスが上達に役立つのだろうな、と感じています。

最後に、例外的な綴りとその発音について

特殊なのは例外なのだから特殊であって、というからにはあまり数も多くないはず。と思えば、その時その時、その単語に出会ったときに覚える、ということでよろしいのだろう、きっと。сегодня(セヴォードゥニャ意味:今日 英語の”g”に相当する”г”が「ヴォ」と発音する例外)、Как научи’ться бы’стро счи’тать в уме’?(下線部分のсчは、「スチ」ではなくて「シ」という響きに。意味:頭の中で素早く計算できるようになるにはどうすればよい?)коне’чно!(カネェシナ!意味:もちろん!) сче’т, пожа’луйста(シショートゥ パジャールスタ、意味:お勘定お願いします)といった言葉は頻繁に使うので、覚えていて損はない、嫌でも覚えてしまうので大丈夫そうです。

外国語を学習するにあたり、自分の好きなテーマについて学習している国の言葉で聞くことはきっと役に立つのかな、と思います。例えば、インテリアが好きな人はインテリアを説明するロシア語のYoutube番組。プログラミングを勉強している人はロシア語で説明されているプログラミングのYoutubeを、といった風に。細かい部分は分からないとしても、画像を見ているとなんとなく繰り返される言葉やフレーズのイメージが頭に入ってきますし、海外ではどんな嗜好なのかを知る機会ともなります。そして、大抵の場合、自分の好きなテーマはそれなりに知識を持ち合わせているので、あっ、これはもしかしてこのことを言っているのかな?と推測することも容易かもしれません。また、素敵な響きを持つフレーズを覚えることで、その文章の中に存在するロシア語文法の規則も併せて学んでしまうとか。

例えばこんなフレーズ。なんだか情景も思い浮かんできます。

Большое окно выходило на горы, в него лился тёплый солнечный свет. (大きな窓からは山々が一望できて、窓には暖かい日差しが降り注いでいました。)Диана Уинн Джонс, Дом с характером, 2008

時間が限られている中、いかにして自分の学習していること同士を繋げて効果的に勉強することができるか…とても重要な関心事です。

その他、役に立った有益な情報について
  • ロシア語にアクセント記号を表示する方法について役立つ情報が記載されていました。

https://expressrussian.com/russian-letters-with-accents/

  • アクセントを置く部分に「’」マークを挿入する。それが一番シンプルなのかもしれません。今回の記事でも採用した方法です。

https://russiangram.com/

基本ロシア語文法 発音と文字(1)/ Basic Russian Grammer - Letter and Pronunciation (1)

(参考書:「基本ロシア語文法」著:佐藤純一氏、発行:東京・昇龍堂出版株式会社)

今回はロシア語のアルファベットから。基礎に戻ってロシア文字と発音を見てゆくことにします。新しい言語を学習する時には文字を一つ一つ見てゆくことは、とっても大切と思います。しかし、その言語にたくさん触れることで得られるものが多いのも事実。分からないものがあっても(初めは分からないことだらけですが…)、また、この「分からない!」という何とももどかしい、気持ちの悪い状態を早くすっきりしたい、整理してから次に進みたい、という思い。きっと誰もが持つと思います。そうはいっても、多分今は分からないので ― でも続けていればきっと必ず分かる日がくる ― この分からないものを認めたうえで前に進むことの大切さを意識したいです。きっとここで前に進めるかが、上達を左右する要素の一つではないかな、と感じています。

ロシア語のアイウエオ

日本語にも母音と呼ばれるアイウエオがあるように、ロシア語にも同じようなものがある。私には専門的な用語がわからないので、とにもかくにもきっと大切だろうと思うのは、日本語のアイウエオに該当する母音のようなものがロシア語には10個存在する、ということだ。

а(ア), э(エ), о(オ), у(ウ), и(イ), ы(ウとイを同時に言う感じ)それに加えて、日本語のヤユヨのようなものに該当するものが4つ。я(ヤ), е(イェ), ё(イョ。キーボードでロシア語設定済みであれば、この文字は日本語キーボードの左上にある「半角/全角」ボタンを押すと表示できる。これが分からず、しばらく発見するのに苦労した), そしてю(ユー)。

子音に該当するものが21個存在する。詳しくは、ネット上で「ロシア語 子音」と検索すると、すでに多くの方々が大変丁寧に説明してくださっているサイトに出会うことができます。ここでは省略して次へ。

軟子音

子音に該当する文字がя, и, ю, е, ё(以上、軟母音字と呼ぶ)の前にあるときは、日本語のピャ、ピュ、ピョのようになること。例えば、日本語でも言います、ピューレ。ロシア語ではпюре(ピュー。ロシア語ではアクセントの位置が日本とは異なり、レの部分に)。上に列挙されている文字が連続して利用されている単語であれば、тётя(チョーチャ。叔母の意味)。例が少なすぎるのできっと100%伝わっていないとわかっていても、そんな感じです。例外もあるので注意が必要だけど、多分例外を覚えるよりも基本的なことを押さえておけば大丈夫。時には完璧を目指さずにどんどん進むことのほうが、語学の上達には大切なことなのかもしれない。というか、やっぱり自分自身の性格が出るのかもしれない。とにかく言葉に触れて間違って、あれ?基本とちがうぞ?と思ったらそれが例外。そんな感じ。

硬音記号と軟音記号

特定の音声を表すのでなく、ただ発音上の記号として用いる字母が2つある。大学生1年生で初めてこの文字を知った時には、思わず、「そのままじゃん!」と思ったような記憶があります。他の文字にはきちんとした読み方があるのに、この二つは以下の通り、”硬音記号”、”軟音記号”というお堅い専門用語がそのままロシア語になっているだけだったから(正確に言えば、ロシア語のお堅い専門用語を日本語に翻訳しただけ)。でも、よく考えてみると、この二つは単語の中に目的を持って利用される特別な”記号(ズナーク)”であることに納得。

“ъ” トゥヴョールディ ズナーク(意味:硬音記号)日本語のキーボードの「「」があるところ)、子音字と軟母音字の間にあって、その両者を分離して発音することを表す。トゥヴョールディ=硬い、ズナーク=記号。という意味で響きも硬いような。この記号を見つけたらお宝を発見した気分で。文字のフォルムがまたお洒落です。

例:подъезд(建物の玄関口。オフィスビルでも、アパートでも幾つか存在する玄関口のどこに行けばよいのか、そんな会話をする時によく耳にする単語と思います)。この記号が無かったとすれば、”де”(私なりの勝手なイメージでは、ロシア語のдは、英語のzを発音するとき(舌が上あごにつかない、ジーという音)のそれを、あえて上あごに舌をつけてヂェ、と発音する感じ)となってしまうところ、подとездが明確に分かれて発音することを表しています。

“ь” ミャーフキー ズナーク(意味:軟音記号)子音の文字の後にこの記号が来ると、その子音が軟子音であることを表している。と言っても細かいことは分からないので、とにかく音が柔らかくなる、と覚えました。ミャーフキー 、響きからして何とも柔らかそううではないですか。いやでも至るところに出てくるのを目にしますので、いつの間にか慣れてしまいます。例えばсемья (セェミヤー)。このようにこの記号が軟母音字であるяの前に来るときには、その前後の軟子音と軟母音とが分離して発音することを意味している、ということのようです。もしь がなくてсемяとなれば、セミャー、という日本語で言えば、”家族”と言いたいところを”エイヤー!”と威勢のいい掛け声に。分かりにくい例を無理に持ってきましたが、この記号を無視して発音すると本来とは全く異なる意味になってしまう、ということをここでは強調したかったのでした。

アクセント

アクセントはロシア語でударение(ウダレーニエ)と言います。アクセントは非常に重要です。これがずれてしまうと全く違う意味になってしまうこともあるので…。日本語でアクセントを意識する…ということは無いと思うのですが、日本語でも文章の音の高低差を間違えることで話が「ん?」となることってありますね。それに近いものがあるのかもしれません。

(ご参考)NHK放送文化研究所 アクセントとイントネーション

参照しているこの教科書には、「アクセントのある音節の母音は、強く、長めに、はっきりしした音色で発音する。反対に、アクセントのない音節の母音は、弱く、短く、あいまいな音色で。」とあります。とにかくたくさん聴いて、たくさん発生していれば、いつか感覚でできるようになるので大丈夫。教科書を読んで、どんな感じかを文字の説明でイメージしたあとは、ひたすらロシア語をたくさん聴いて、そのロシア語という”音楽”のリズムを体で覚えるほうがずっと大切。アクセントの場所を間違えると全く違う意味になったり、全く相手に伝わらないことがあるから面白いです。自分の名前もロシア語で発音すると全く違う響きになり、自分の名前に母音が幾つあるのか、なんてことはロシア語を学習するまでは意識したことありませんでした。音程の変化がそれほど感じられない日本語と違い、ロシア語はもっと音楽的なのかもしれません(と個人的には考えています)。

例えば、замок(ザーマク=城) замок(ザモーク=鍵)。以前にも書いたかもしれませんが、 карусель(カルセーリ=メリーゴーランド)。モスクワで仕事をしていた頃、ロシア人のドライバーと会話していて”カルーセリ”、とウダレーニエを間違った部分に置いて話したところ、相手のロシア人はきょとんとした顔で会話がストップしてしまいました。「あー、カルセーリ!」と少し経ってから納得の顔。ウダレーニエの大切さを実感した瞬間でした。

そんなわけで今日はここまで。書き始めてみると、調べることも多く出てきて思ったように進まない。一つ一つのテーマを突き詰めて考えるとやっぱり言葉って深いんだなぁと感じます。自動翻訳があるからもう外国語を勉強する必要はない。そんなことは今もこれからも、そして将来もきっと無いと思っています。会話をする相手が人間である限り、言語を理解することはその人の心との交流でもあり、決して機械には置き換えることができないはずです。少なくとも、自動翻訳の発達により、どんな国の人とも会話をすることは負担なく実現できるのだと思います。そんな時代には、言語を学習する、ということは崇高なエンターテインメントになっているかも?

自分の専攻(ロシア語)*勉強(熱意と時間)=強力な個性 / Russian * Studying (passion and time) = Strong individuality

とある知り合いから、Youtuberのヨビノリで宇宙の成り立ちや量子力学の勉強をするとよい、という勧めをいただき、最近じっくりと見ることが増えてきました。そんな中、このチャンネルで、関西学院大学の新入生を対象に行われた講演でとても印象的だったのが、「個性を身につけたければ勉強をすれば良い」という話でした。自分の強みとなるしっかりと大きな円を作ることの大切さ、それは自分が所属する学部・学科の勉強をすることだ、ということ。その根拠は、大学生のほとんどは勉強しない!!つまり、勉強(を一生懸命に行うと、それ)は意外と強みになる。専門分野の知識があること、それ自体が個性になる。ということでした。

振り返ってみて、自分自身が大学で勉強したロシア語。私の知るかぎり、1学年で約70人ほど一緒にロシア語を学習した人で、今でもロシア語と深く関わっている人って一体どれだけいるのだろう?卒業する時点で、当時の私を含めてロシア語と深い関係のある分野に進んだ人はおらず、いたとしても卒業生の片手で数えられるくらいではなかっただろうか、と思います。さらに時も進み、ロシア語を離れることにした人もいれば、後から思いも寄らず、私のようにロシア語に再び浸かる環境に戻ってくる人もいる…。人生は何があるかわからないから面白い。勉強もろくにせずに何とか卒業したものの、まさかロシア語にここまで関わるとは露程も思わず。ロシアやウクライナから届く画像やストーリーを聞き、それを周りの友人に伝えることで現地のことを近くに感じてもらえる。そんなちょっとしたことでも自分に出来る役割に喜びを味わっています。

モスクワで働いていた頃、現地を調査のために訪れていた大学時代からの旧友と再会したことがあります。非営利団体と定められた契約期間の中でロシアに関係するテーマの研究を続けているようでした。その先のことを考えると不安が有ることを認めてはいたけれど、自分の打ち込めるものがあるっていうのは、毎日が生き生きと生活するためにとても素晴らしいことだと思う。同じように、現地の日本人社会には、日本で勤務していた一般企業を退職して、非営利団体の期限付きのモスクワ駐在派遣の立場を選んで転職した男性もいました。親がこの先のことを心配している、と言っていた(もちろん本人も)。それでも、その選択が単なる現状からの逃避ではなくて、自分の意思で選択したものであればやっぱり素晴らしい。あの時は、ロシアを取り巻く情勢がこうも変わるとは誰もが想像すらできませんでした。モスクワシティにドローン攻撃があったと聞いた時、その近くに住むロシア人の友人に連絡すると、「大丈夫。何も変わりなく生活しているよ」とのこと。ニュースで映し出される情勢と、現実の世界に身を置く人が眺める景色はきっと違うのだろう。

私自身、社会人になってからというもののすっかりロシア語の勉強から離れていたけれど、モスクワでの駐在生活を通じてロシアとの距離がぐっと縮まり、今でもロシアやウクライナの友人とやり取りが続く中、こんなことを考えることが増えました。大学時代から勉強し、曲がりなりにもずっとロシア語と関わりのある生活を送り、むしろその関係が強くなってきた今、自分が専攻した分野を真剣に学ぶ良いチャンスなのでは?と。そして、やっぱり言語が好きなんだな、と。冒頭の知り合いの方との話をきっかけとして、書棚にずっと残していたロシア語文法の教科書を取り出して読んで見ることにしました。正直なところ、文法の勉強は一番嫌いかも。使える時間も限られていてどこまでできるか分からないけどまずはやってみる。ということで、少しずつ基礎から復習しているところです。有言実行なのか、ただの意気込みで終わるのか…今後の勉強の成果をこのブログでも書いてゆこうと思います。

なお、素直に感じていますが、NHKのラジオ講座をしっかりやるだけで語学は十分に成長できる。そう思います。他の国のことは知りませんが、日本にはこれほどに素晴らしい学習教材が無償で提供されている、そう思うとどれだけ恵まれている国なのだろうって思います。自動翻訳がどれほど発展しても、語学を学ぶことの面白さは永遠に残ると信じています。

最後に、私の好きな英語学習の動画リンクを載せました。この動画を見ていると、おばあちゃん先生が、この年齢になっても人に教えることを心から楽しんでいる様子が伝わってきます。こんな風に楽しく自分の好きなことを学び、尚且つ、その好きなことを誰かに教えるチャンスまであれば、どんなに幸せなことでしょう。

Жизнь как по нотам / 美しいメロディを奏でる素敵な人生を(我流解釈)

昔の日記ノートを整理していると出てきた、当時切り抜いて保存していた新聞記事より。中身は読んでいなかったけれど、きっと、当時はそのタイトルと文章に散りばめられた音符との洒落た文章構成に魅了されてノートに保存していたんだろうと思います。

ロシア中部に位置する都市ウファにある、子供のための芸術学校の校長先生が寄稿した記事。2018年が成功裏に終わった実り豊かな年であったことを語っている記事で、その内容に特筆すべきものはないのですが、ドレミファソラシド(До, Ре, Ми, Фа, Соль, Ля, Си, До)が太字で記事の中に散りばめられています。何だか素敵な発想ですよね。そう思って、インターネットで検索してみると同じような発想で書かれた詩、動画などがヒットしましたので決して珍しくないようです。

Все успехи и достижения складываются из кропотливого, ежедневного труда учавщихся и их наставников. Случаются и победы, и маленькие неудачи. И это естественно – весь творчество, подобно черным и белым клавишам рояля, являет собой гармоничый аккорд.

すべての成功と成果は、生徒一人一人と先生たちが一生懸命に日々積み重ねてきた努力の賜物。うまくいったこともあれば、ちょっとした失敗もあります。 これは当然のこと。それらすべての”創作物”は、ピアノの黒鍵と白鍵のように調和のとれた和音となっています。

とか、

Пусть новый 2019 год подарит нам не меньше событий и эмоций, которые выстроятся в прекрасном звучании любимых ДО, РЕ, МИ, ФА, СОЛЬ, ЛЯ, СИ

新しい年、2019年が私たちのために、愛しくて美しい響きを奏でるドレミファソラシ…の音となって一層の出来事と熱い気持ちを与えてくれますように。

など。音楽と掛け合わせた文章表現が素敵だな、と思います。

ロシア語の辞書を見ると、”как по нотам”の意味は、Как по нотам (разг.) — без неожиданных затруднений; как было подготовлено. Всё прошло, как по нотам.(kartaslov.ruより)とあり、「予想外の困難もなく、すべてが前もって準備されていたかのよう」な意味となっていて、必ずしも音符の意味を持つнотаの意味とは関係がなさそうです。

とっても短いこの表現ですが、その意味するところは深いなぁ、と思いながら色々と調べていました。率直に言って、いまだに100%の理解に至っていないのですが、この記事について言えば、上記の意味と共に、ドレミファソラシドの美しい音から成る音楽とをかけ合わせて「子供たちが芸術学校で学んだことは、これからの人生においても大きな役割を果たし、素晴らしい人生を送ることに役立つに違いありません。」と言っているのかな、と理解しました。(面白い方法だな、と思った学習方法をYoutuberの方が言っていたのを思い出しますが、全く分からない言語が出てきたら、それをGoogleの検索ボックスに貼付し、検索結果を画像で表示させるそうです。そうすると、頭の中にイメージで入ってくるので、そのイメージを意識して脳に納得させることが有効だ、とのこと。)

(参考記事)

Детская школа искусств – не кружок
по интересам, а «увертюра» к взрослой жизни

ところで、Youtubeでこんな面白い動画を見つけました。音楽を演奏することがどれだけ脳にとって有益か、ということ。音楽を演奏している時、脳の中では花火が飛び交っているようです。外国語の勉強もボケ防止に役立つ、なんてことも聞いたことがあります。音楽、言語…、言葉も音楽の一種と思いますので、きっと両者の結びつきは深いものと信じています。ふと目を上げると、壁際では長いこと埃を被っているしまったギターが部屋の飾りと化しています。今年こそは、と憧れのジャズギターを練習しようと決意して、時は既に3月…。

以下の動画は、ユーモア溢れるロシアの先生による”Жизнь как по нотам”

ウクライナ語とロシア語 / Українська мова and Русский язык

ここ最近、外国語学習アプリのDuolingoを利用してウクライナ語をちょっぴりかじっています。住んでいる街のウェブサイトを見ると、ここにもウクライナから避難してきている人たちがいるのだとか。何かできることはないかと、秋くらいだったか、ロシア語通訳のボランティアとして登録をしました。昨年末には、一度お電話をいただき、お役所の事務手続き関係の通訳が可能かどうか?とのことでした。その後、具体的なボランティアの話は現在までにありませんが、自分のロシア語のレベルがどれくらいなのか?この点を客観的に明確に説明できる何かがあったら良いなあ、と感じました。「通訳ができるかできないかは、まずは呼んでいただき、こりゃあ使い物にならないと思ったらそこで首にしていただくなんてどうですか?」なんてちょっぴり冗談ありの柔らかい雰囲気でご担当の方と会話した後、結局お話をいただけていないので、すでにあの電話の時には首になってしまったのかもしれませんが。

とある報道を見た記憶では、ロシアがウクライナに侵攻してからはロシア語を話したがらないウクライナ人が増えているのだとか。その気持ちも分からないでもないです。実際、2022年9月からは、キエフではロシア語を学校で教えるのをストップしたということです(以下のYoutube動画より)。もしかして将来にウクライナの人と話す時に、少しでもウクライナ語が分かったらいいな、という気持ちから最低限でもDuolingoを開いているところです。

9月からキエフの学校ではロシア語を勉強しなくなることについて、「それは良いと思う。」と答える女性が大変流暢なロシア語で会話を続けていることを見ると、ロシア語とウクライナ語を簡単に切り離せるものではないことを感じさせられます。

先週、ウクライナ西部に住む友人とオンラインで会話した際、実際に現地ではどうなのかを尋ねてみました。ウクライナの人たちはロシア語を話すことに否定的になっているのか?そんな人たちが増えているのか?と。これは一人の個人的な意見なので、これが大多数の見解であると決めつけることはできません。彼が言うには、— 確かにロシア語を話すことに否定的な人もいるのは確か。そうはいっても、今は東部から西部に人が流れてきている。彼らの多くはロシア語を話す人たち。西部の人もロシア語が分かる。会話をするとなるとロシア語にならざるをえない、別にそれがどうした?必要があるからロシア語を話す、それだけだ。— ということでした。

今思い返せば、約何十年か前。ロシアでのおよそ8か月の語学留学を終えてからバックパッカーの旅を始めたばかりの事。多少はロシア語が上達したと思って訪れたウクライナ西部の中心都市リヴィウでのことでした。路面電車に乗り、車内で切符を購入しようとしたもののそのタイミングを逃した途端に(販売していた女性が反対方向に行ってしまったので、戻ってきて目が合った時に声をかければよいかと思ったのですが)、私のすぐ隣に立っていた男性に強い調子で何かを言われ、次の停車駅だったかで路面電車が停車したところで強制的に降ろされたことを思い出します。ロシア語で話しても相手はウクライナ語でまくしたて来て何を言っているのかさっぱり分からない…それでも罰金10ドルほど支払う必要があることだけは分かり、支払って解放されたことがありました。果たしてあのお金はあるべき場所に収められたのか、単に彼の懐に入っただけなのかは…私には分かりません。あの時、ウクライナの西部ではこれほどまでにウクライナ語が浸透しているのか…という印象を持ったことを今でも覚えています。というのも、キエフでは普通にロシア語が聞こえてきたものですから…。

ウクライナ語を学ぶといっても、「あなたは誰?」「私は学生です。」といった初歩的な表現です。「誰?」はウクライナ語では”Хто”(フトー), ロシア語では”Кто”(クトー)。「話す」は、どちらの言語も”говорю”。読みはというと、ウクライナ語では”ホヴォリュー”、ロシア語では”ガヴァリュー”。面白い、似ている。でも頭が混乱してくる…。今自分はロシア語を話しているんだ、いやウクライナ語だ、などどうやって頭の中で彼らは区別できているのでしょうか…?

そう言えば、以前にモスクワで交友があったウクライナ出身の男性は、会話していて「ヤー ハバリュー」といつも発音していました。ガヴァリューじゃないんだ?いや単なる聞き間違えかな?なんて当時は思ったこともありましたが、今思えば、きっと母国語であるウクライナ語の発音と混ざってしまい、ガとハの違いが自然と会話にも出ていたのだろうな、と。きっとそうに違いないです。

他にも、ロシア語とウクライナ語を比較してみると、「家」は、ロシア語では”дом”(ドーム)、ウクライナ語では “будинок”(ブディーノク。ロシア語の”будильник”(ブヂーリニク、目覚まし時計の意味)にそっくり?)。

「牛乳」は両者共に同じスペルで、”молоко”。でも読みはというと、ロシア語は”マラコー”。ウクライナ語では”モロコ”(何だか、2022年のサッカーワールドカップで大躍進した国、「モロッコ」の響きに似ているような響き)。

ロシアで、相づちのような場面でよく使われる”Так”(ターク)。ウクライナ語ではYesの意味だとか。実質同じような意味ですね。

言葉って面白い。

ロシア語学習のすすめ ー DuolingoとNHKラジオ講座 / Recommendations for learning Russian language -using Dulingo and NHK Radio Course

5月に入ってから、10年ぶりだろうか、久しぶりにNHKロシア語ラジオ講座の教科書を購入してみました。近所の書店に入り、店頭に並ぶ各言語の教科書の数を見ていると、ロシア語だけが残り少なくなっている。もしかしてロシアによるウクライナ侵攻が引き金となってロシアが注目されることにもなり — 幾つかの書店を回るといずれもロシア特集コーナーが設けられていました — ロシア語を学んでみようと思う人が増えたのだろうか?と思ったり。たまたま入った書店で、たまたま見かけた光景だけで判断はできないのですが、ちょこっとだけでも言葉に触れてみようかな、と思う人たちが増えても不思議ではないのかもしれません。

Duolingo

NHKのラジオ講座の話をしているにも関わらず最初に書くのはDuolingo。只今はまっています。以前から気になっていた中国語を少しずつ勉強すべくDuolingoの無料版で毎日少しだけ学習を初めてみました。せっかくならロシア語も、と思い始め続けて約2か月。毎日の連続学習記録を絶やさずに間もなく連続60日を突破しようとしているところ。すっかりDuolingoの良さに魅了されている現状です。

Duolingoは、詳しくはインターネット上で検索するとYou tubeなどでも詳しく紹介されていましたが、可愛らしいキャラクターや、一度もレッスンせずに一日を終えようとするとリマインドメッセージが届いたり、他の登録者とのランキング競争で自分の順位が降格圏内に入ってしまうと警告メッセージが表示されたり。毎日レッスンすることをモチベートしてくれる工夫がそこかしこにされています。

ロシア語レッスンは日本語ユーザー向けのコースがなく、English speaker向けを選択せざるを得ません。そんなわけで、ロシア語文章を英語に翻訳する際に形容詞をどこに持ってくるか悩んだり、単語の並びが入れ違いになってしまって間違いを重ねたり。日本語で学習できる中国語よりも英語でロシア語を学習する分だけハードルが高いです。一つ一つの課題は短いものですが、曖昧な理解に留まっていた単語の格変化を正しく理解しなおすこともできますし、レッスンの中で間違えた箇所が必ずもう一度最後に出てきて、正解するまではレッスンを完了できない。お手本の音声に従ってフレーズを声に出して、正しく発音できていないとクリアできない音読の課題もあります。短い中にも工夫満載だと思います。時にロシア語を話す友人とZoomで会話する時には、思ったよりも口が動くことから、きっとDuolingoのおかげなのかも?なんて考えることもあります。

ちょっとした隙間時間で勉強できるのはDuolingoの大きな強みの一つではないでしょうか。毎日たったの5分としてもそれを毎日継続すればきっと目に見える成長を感じる日がくるのだろうか、と思いながら…。なお、Duolingoを長いこと利用していてDuolingoを勧めているYoutuberのチャンネルを見たところ、「Duolingoの学習に毎日15分は費やすようにしている。ある程度の進歩のためにはそれぐらいの時間は最低必要だと考えている。」という発言がありました。なるほど…。この15分は短いようで長い。続かないこともあります。成長するためには毎日の継続の大切さが語学に関わらずあらゆる分野にも共通して言えること。しかし、たとえすぐに話せるチャンスも必要性もないとしても、たとえ一緒に学ぶ友人がいないとしても、いつか話せるようになるために先の見えない新しい言語の勉強を継続するのだ。…そんなモチベーションが持続しない場合もあるかもしれません。わずか15分のNHKの語学講座でもだんだんと15分も無理。となってしまうことも十分起こりえます。そんな時には無理することなくDuolingoで毎日5分もかけずに語学の勉強。そして、仕事の休憩時間を利用して少しずつレッスンをクリアすれば、1日の終わりには合計15分以上の勉強をしていることもよくあります。そして毎日継続できていることで達成感も感じられます。お勧めです。

NHKラジオ講座テキスト

私の場合は、包み隠さずに言えば、NHKのテキストを手に取るのは用を足す時の読み物として利用することが多いかもしれません。NHKの語学講座は、文法の説明も丁寧にされていて、大学1年生の頃に習ったロシア語講義の内容を復習しているかのようです。今読み返すと、やっぱりロシア語は難しい…そう思います。

高いモチベーションを持っていないと一人で毎回のラジオ講座15分を継続することは大変ではないだろうか…と。そんな中、ロシア語5月号で面白かったのは、テキストの後半にある応用編。テーマは”ゴンチャロフが見た日本“。「1853年にロシア艦隊4隻が長崎に入港して、その後1年半に及ぶ日ロ交渉が始まり…旗艦パルラーダ号に乗っていたのが、作家のイワン・ゴンチャロフ…。長崎での交渉が終わると、ゴンチャロフは任務を解かれて1855年2月にペテルブルクに戻ります。…彼はすぐに旅行記を雑誌に連載しはじめ、「日本におけるロシア人」と題された章は、特に評判になりました。…ゴンチャロフは初めて出会った日本人の様子を、時には辛辣に、時にはユーモラスに、見事に描き出しています。」(参照:NHKテキスト まいにちロシア語5月号85ページ)この5月号に紹介されている文章は、この章からの引用のようです。単にロシア語の勉強というよりも、昔の日本を紹介する当時のロシア語文献から当時の様子を知ることができる。これを読むだけでもロシアと日本の結びつきや歴史を知るきっかけになり楽しく読んでいました。大学時代にはNHKのラジオ講座テキストを購入してもほとんど開かずに積みあがっていくことが多かったのですが、年を取ってからは自らの意思で率先して開くNHKロシア語テキスト。それは、貴重な知識の宝庫で、こんな軽くて薄い本の中にこれだけの面白い内容が詰まっていることに感動を覚え、やっぱり言語を学ぶのって楽しいな、と認識しています。