2023年を振り返ると、Duolingoでの学習継続が12/31(日)時点で連続340日となりました。この記事を書いている今日時点も引き続き継続しています。続けてDuolingoを利用する中での私の感じている点をまとめてみました。
ところで、比較的最近に偶然発見した素晴らしいロシア語学習Youtube番組”Russian with Dasha”の中で ― ロシア語を勉強している方の中では有名なチャンネルなのかもしれません。ロシアのサンクトペテルブルクを拠点に活動されている方のようですが、街の様子も知ることができて視聴者の興味を引き付ける良くまとめられた内容と感じます。登録者数がもっと増えてもよいのでは、とそう感じました。― Duolingoに関して評価がされていました。動画が作成された時期は古いものですが、本質をついた指摘事項は今でも有効だと思います。この動画で指摘されているDuolingoのPros & consに沿って書き出してみます。
Duolingoの良いところ
It’s very convenient. You can use it anywhere you want.
自分のペースで勉強できる。無料の学習オプションもあるけれども、Duolingoをしっかりと使い倒したいとなると、有料プランに移行せざるを得ないのかなと。実際に私も当初は無料で頑張っていましたが、広告も入ります。一定の数間違えるとHPが回復するまでに待つ必要があります。間違い無しでレッスンを進めてゆくことは実質不可能ではないかと。年間契約にするとディスカウントあり、という文句にそそられて有料契約プランに申し込み現在に至ります。
以前に勉強した点を繰り返し復習できるので、繰り返しによる学習効果を体験できること。
問題を間違えると、正解するまで繰り返し復習させられます。同じレッスンの中でもロシア語を聞いてその訳の回答を求められるケース、同じ文章で先ほどとは逆パターン(先ほど答えた回答をもとに今度はロシア語で文章を組み立てて回答を求められるケース)が出題されるため理解度が求められる、という工夫もされています。
毎日の達成感と世界中の”ライバル”たちとのランキング争い
シンプルにDuolingoの良い点を挙げるとすれば、毎日継続することによる達成感が得られること。そして世界中の”ライバル”達と各リーグの中で毎週ランキングを競い合うことで語学学習のモチベーションを維持する助けになることと思います。上のリーグに昇格することを目指し、あるいは下のリーグへの降格を避けるため時には締め切り時間ギリギリまでレッスンを行い勉強する、そんなことが繰り広げられています。
Duolingoの限界
Duolingoではロシア語のアルファベットを教えてくれないこと。そこまで求めるには難しいかもしれません。そんな時には、”Russian with Dasha”にある以下の動画はいかがでしょうか?丁寧に説明されています。
Duolingoでもアルファベットのページが用意されており、それなりに勉強できるコンテンツが用意されています。気軽に学ぶだけであればそれで十分なのかな?と思ったりも。真剣に語学の上達を目指すのであれば、ネイティブやロシア語の教師の方などに基礎から学ぶことは必須と思います。そこにDuolingoの限界を感じます。
Duolingo doesn’t explain how to make a Russian sentences
ロシア語の語順はとってもフレキシブルです。そんな言語を全く文法の学習を経ずにDuolingoだけで学ぶのはほぼ不可能と思えます。個人的に関心があって、ずっと中国語のDuolingoコースも欠かさずに練習していますが、上達には限界があることを認識させられます。むしろほとんど上達していないのでは…と悲しくなります。一方、基本的な学習を終えているロシア語については、今のところどんな文章構成にすべきか、ある程度自分で推測することが可能です。また、付随してウクライナ語コースにも挑戦していますが、ロシア語と似ている部分も重なるためにロシア語同様に自分の理解を土台として練習することができている点で中国語とは異なります。
他にDuolingoで気になる点として発音テストの答えが正しく認識されないことが時にあるのでは、というフラストレーションです。発音テストの練習問題において、どう考えても正しく発音できているのでは…と思ってもアプリで間違いとして判断されることがあります。時にイライラさせられることは否めません。このアプリを利用する目的は楽しく語学を学ぶこと。そのモチベーションを失いかねないかもしれません。
ロシア語上達のために必要なこと。
当たり前だ、と言われそうですが自分で工夫、追加の努力が必要。例えばこの動画では、「ロシア語入力キーボードをダウンロードし、Duolingoでは実際に自らタイピングして答えを入力すること」が勧められていました。それはさすがにレベルが高すぎるのでは…。実際にトライしてみて思いました。ロシアで勤務しているときにもロシア語しか話さないビジネスパートナーの方とのやり取りではロシア語でメールを作成していたものの、非常に苦労しました。今でもSMSで定期的にロシア語やり取りを続けているので携帯電話のディスプレイ上でロシア語アルファベットを探しながら練習中です。きっと良い頭の体操になっているのでしょう。一方でアルファベットの知識が十分でない方が自らタイピングするのはモチベーションは大抵の場合続かないはずです。気軽に学習する目的であれば、まずは自分で直接タイピングするよりは、正しい語群を選択できるところからスタートするほうが長続きするでしょう。個人的にはNHKラジオのロシア語講座はよくできているなぁと思うので、独学で勉強することを考えている方で15分の時間を取れるのであればまずはNHKラジオ講座がお勧めです。
大切なことは、
The goal is memorising the vocabulary and sentence structure and speaking. It is not a game, it is nota cometition. It is a language app. Duolingo is more powerful, if you use it as a pillar of a multi resource learning strategy.
語学学習のゴールは語彙、文章の構造を学習し、話すことを学ぶこと。言語の学習はゲームや競争ではない。Duolingoは言語アプリ。もし複数の学習リソースを柱として使うのであればDuolingoはもっとパワフルなツールになるでしょう。
言葉への抵抗感をなくすこと。少しずつ毎日触れること。
その他に私自身が感じるのは、とにかく言葉への抵抗感をなくすこと。少しずつ毎日触れること。冒頭で紹介した動画では”Even for 15-20 minutes”とありましたが、この15分という数値を毎日クリアすること自体もそれなりに大変な方もいると思います。Duolingoの一つのレッスンをクリアする場合3分ほどで行うことも可能です。どうしても気分が乗らない時にはわずか一つのレッスンをクリアすることで、少なくとも今日も連続して勉強したぞ、という達成感を維持すること。それが長期的に語学の勉強を続けることに大切なことに違いありません。
毎日の音読。
特に(周りに迷惑をかけない程度の)大きな声で実際に声を出して練習してみること。黙読で頭の中であったり、小さな声で読んでいる時には気が付かない、自分で出来ていない発音部分を自覚できます。
実際の生のロシア語を聞くこと。
実際のロシア語が奏でる”音楽”を聴いて、ロシア語のトーンやリズムを体感する。学生時代であればロシア語のニュースを聞いてロシアで報道されているニュースを知ると同時にロシア語学習を行うことであったかもしれません。しかし今の時代、ロシアのニュースを聴いていると、聴いていて気分が沈んでしまうニュースが多くなりました。そんなこともあって以前のように頻繁にロシア語ニュースを聞くことはすっかり減っています。その代わりに、語学学習の目的であれば、自分自身の好きなテーマのYoutube番組を見ることはお勧めです。そのYou tuber自身は語学の先生ではないため、その方の話し方の影響を受けてしまうリスクがありますが、楽しみながらロシア語に馴染めるのは重要かな、と思います。
何事も継続は力なり。でも同じことをずっとやっているだけでは次のレベルに行くことは難しい。どうも上達できていないと感じたらその時には何か工夫をしてみる。効果が出ていればそれは自分に合った方法だということが分かります。その繰り返しを継続すること。少なくとも、Duolingoでただ得点を取ること、リーグで上位ランクに名前を連ねることだけが目的となっているのであれば、きっとその学習効果は本来の語学学習の目的を逸している危険がある。1年間学習を継続してみてそう感じました。