とある週末のタクシードライバーとの会話 / Conversation with taxi drivers on weekends

コロナウイルスにより外出制限が課せられてからというもの、私用での遠出は週に2回までに制限。毎回、事前に電子パスをオンラインで取得してから出かけています。外出制限がある状況でも我が家の周りではお構いなしにジョギング、サイクリング、散歩をする人々がいる中、果たしてどれだけの人が電子パスを取得してから外出しているのだろうか、という疑念は晴れません。そんな私も、ジムが一時的にクローズされてしまった現在、ほぼ毎日ジョギングをして気晴らしと運動不足を解消するようにしています。

遠出の際にタクシーを利用すると毎回ドライバーに電子パスの有無を確認されてから搭乗開始。今の状況をどう捉えているのか?毎回ドライバーに話しかけて意見を聞いてみるのですが、それがまた興味深い。

ドライバー其の一:

「みんな、”渋滞をなくしてくれ(モスクワの日常生活における渋滞は日本の比ではない)。街に人が多すぎる、自分だけものにさせてくれ”っていう結果がこれだよ。言った通りに願いが叶っているよ。」(そういって、全く渋滞の無い、誰も歩いていない通りを指さした)…自分だけが外を歩いてよい、という状況は残念ながら叶っていないけれど、ほんとにそう。これほど日常の大通りからこれほど車が減った光景をみたことは記憶にないです。

ドライバー其の二:

「今のこの状況は神様が我々人間に与えている試練だよ。神を信じる人にはこの試練を乗り越える動機があってきっと大丈夫、この先によい未来が待っているという希望を持っているから。そうでない人にとってはただただ辛いだけだな。」(神様は人間を不公平なく愛しているはずで、なぜ人間に試練をわざわざ与えないといけないのでしょう?)

ドライバー其の三(珍しく女性ドライバーに):

「今の世の中、人間は自分たちが本来いるべき立場を超えてしまった。その罰が今の現状よ。人はますます自分のことだけ考えて悪くなっていっている。今、自分たちの間違いを認識して反省する時期にきているのだわ。お金なんてどれだけたくさんあっても幸せには関係ないの、衣食住が整っている。それで満足しないといけないわ。」(本当にその通りだと思います)

ドライバー其の四

「人生、自分は生きている、というその現実を楽しまないと。しばらく旅行に行ってたんだけど、そこで人生を楽しまないといけない、ということを学んだんだ。コロナウイルスで苦しくてもそれをどう捉えるかは人それぞれ。苦しい苦しいと言っていれば辛くなってくるけれども、例えば太陽があって緑豊かなこの自然の恵みを見てみたらハッピーじゃない?(今日は天気悪いで嫌になりますよね、という問いかけに)いや、また太陽がでることを喜べるんだからこの天気だって悪いもんじゃないよ」(まだ20代と思われる若い男性、こんなに明るい姿勢で生活していれば、こんなコロナウイルスの現実も大したことではなさそうですね。素晴らしい)

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ロシアのモスクワにある日系企業の管理部門にて長く勤務した後、現在は日本で働く会社員です。モスクワでロシア人と一緒に激動の日々を過ごした中で当時悩み、もがいていた管理業務の情報、体験談を少しでも多くの方々と共有したい、との思いがきっかけとなりブログを始めました。今はロシア、ウクライナの友人たちと連絡を取りながらロシア語の勉強を続け、ただただ平和な世界が来ることを願う日々です。

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