昔の日記ノートを整理していると出てきた、当時切り抜いて保存していた新聞記事より。中身は読んでいなかったけれど、きっと、当時はそのタイトルと文章に散りばめられた音符との洒落た文章構成に魅了されてノートに保存していたんだろうと思います。
ロシア中部に位置する都市ウファにある、子供のための芸術学校の校長先生が寄稿した記事。2018年が成功裏に終わった実り豊かな年であったことを語っている記事で、その内容に特筆すべきものはないのですが、ドレミファソラシド(До, Ре, Ми, Фа, Соль, Ля, Си, До)が太字で記事の中に散りばめられています。何だか素敵な発想ですよね。そう思って、インターネットで検索してみると同じような発想で書かれた詩、動画などがヒットしましたので決して珍しくないようです。
Все успехи и достижения складываются из кропотливого, ежедневного труда учавщихся и их наставников. Случаются и победы, и маленькие неудачи. И это естественно – весь творчество, подобно черным и белым клавишам рояля, являет собой гармоничый аккорд.
すべての成功と成果は、生徒一人一人と先生たちが一生懸命に日々積み重ねてきた努力の賜物。うまくいったこともあれば、ちょっとした失敗もあります。 これは当然のこと。それらすべての”創作物”は、ピアノの黒鍵と白鍵のように調和のとれた和音となっています。
とか、
Пусть новый 2019 год подарит нам не меньше событий и эмоций, которые выстроятся в прекрасном звучании любимых ДО, РЕ, МИ, ФА, СОЛЬ, ЛЯ, СИ
新しい年、2019年が私たちのために、愛しくて美しい響きを奏でるドレミファソラシ…の音となって一層の出来事と熱い気持ちを与えてくれますように。
など。音楽と掛け合わせた文章表現が素敵だな、と思います。
ロシア語の辞書を見ると、”как по нотам”の意味は、Как по нотам (разг.) — без неожиданных затруднений; как было подготовлено. Всё прошло, как по нотам.(kartaslov.ruより)とあり、「予想外の困難もなく、すべてが前もって準備されていたかのよう」な意味となっていて、必ずしも音符の意味を持つнотаの意味とは関係がなさそうです。
とっても短いこの表現ですが、その意味するところは深いなぁ、と思いながら色々と調べていました。率直に言って、いまだに100%の理解に至っていないのですが、この記事について言えば、上記の意味と共に、ドレミファソラシドの美しい音から成る音楽とをかけ合わせて「子供たちが芸術学校で学んだことは、これからの人生においても大きな役割を果たし、素晴らしい人生を送ることに役立つに違いありません。」と言っているのかな、と理解しました。(面白い方法だな、と思った学習方法をYoutuberの方が言っていたのを思い出しますが、全く分からない言語が出てきたら、それをGoogleの検索ボックスに貼付し、検索結果を画像で表示させるそうです。そうすると、頭の中にイメージで入ってくるので、そのイメージを意識して脳に納得させることが有効だ、とのこと。)
(参考記事)
Детская школа искусств – не кружок
по интересам, а «увертюра» к взрослой жизни
ところで、Youtubeでこんな面白い動画を見つけました。音楽を演奏することがどれだけ脳にとって有益か、ということ。音楽を演奏している時、脳の中では花火が飛び交っているようです。外国語の勉強もボケ防止に役立つ、なんてことも聞いたことがあります。音楽、言語…、言葉も音楽の一種と思いますので、きっと両者の結びつきは深いものと信じています。ふと目を上げると、壁際では長いこと埃を被っているしまったギターが部屋の飾りと化しています。今年こそは、と憧れのジャズギターを練習しようと決意して、時は既に3月…。
以下の動画は、ユーモア溢れるロシアの先生による”Жизнь как по нотам”