2022年を振り返って…ITパスポート試験と基本情報技術者試験と。/ Looking back on 2022… passed IT passport exam and fundamental IT engineer exam

2022年は二つのIT系の資格取得に向けてチャレンジしました。結果として、2022年の目標として掲げた両方の資格取得が叶ったことは素直に嬉しかったです。今の時期、学生たちが受験に向けて夜遅くまで勉強している姿を見ると、受験のように「これで失敗したら後が無い…」という緊迫した場面が少ない今の自分の生活に刺激をもらっています。そして、資格試験で味わう、受験に似たような感情、心のドキドキ感を経験するためにも、定期的に必要な資格があるのであれば受験を考えてもよいかもしれない、とも思ったり。

ITパスポート試験

正直な感想を述べると、この資格を持っていることで高く評価されることはないのだろう…そんな印象を持った試験です。合格率がおよそ50%と、ある程度勉強すれば取得が可能である難易度です。社会人になってそれなりの経験を積んでゆくと、特に会計領域で勤務してきた人からすると見慣れた会計知識を問われていますし、得点を取りやすい分野も備わっていると思います。そうはいっても、この資格試験の勉強を通して感じた大きなメリットは、ITの基本的な情報が網羅されていることです。仕事をしている中で出会うIT全般の言葉やITの仕組み(あまりにも幅広くとらえられる言葉ですが)を知っておくことは大変有益だと感じています。そして、その情報を学習するにあたっては、せっかくなら資格取得と合わせて勉強してもよいのではないかと思えば、この試験はぜひお勧めしたいです。

基本情報技術者試験

私は主に会計中心の仕事をを行ってきたため、IT系は全くの専門外からのスタートです。それでも、今では仕事でシステムに携わる業務が増えていることもあり、飛び交う単語やIT全般についてもっと深く知ることができればと思って取り組んだのがきっかけでした。こんな記事↓もあります。

「基本情報なんていらない」が口癖のベテラン技術者、若手は真に受けるべきか

プログラマとして働く友人曰く、基本情報技術者の資格を持っていたとしても、それによって特にプログラマとして高く評価されることはないだろうな、でもITに関する最低限の知識を持っている、という証明にはなる、ということでした。

ITパスポート試験よりはぐっと難易度があがるので、それなりの対策が必要で、それについてはたくさんの方々が役立つ情報をすでに記載していらっしゃいます。自分自身もそのアドバイスに従って勉強していました。

いつまでも取得を目指して勉強し続ける資格ではないのかもしれませんが、これもまたIT全般の知識を理解する上では重要な内容を網羅している資格試験と思われます。また、私のようにITとは関係のない分野の人間が努力した証とするのに役立つのではないか、とも。

アルゴリズムの問題は苦手です。それでも避けては通れない…。ひたすら過去問を解いていました。力がついたとはとても言えませんが、今回はアルゴリズム問題を確実に解くことができたおかげで合格したようなもの。試験は最後まで諦めてはならない、ということを実感しました。私が受験した試験のアルゴリズムの問題はとても良問だったと思っています。試験中に解いていて、おぉこれは面白い、と思わず言いたくなるような、考えられた設問。今こうして利用しているパソコンのソフトや、かわいらしいキャラクターが動くその裏では膨大な数のプログラマによって書かれたコードがあり、その恩恵を私たちが受けていると思うと、今の世の中で接するものへの見方が変わってくるかもしれません!?アルゴリズム問題への対策として「日頃の日常生活で繰り返される作業をアルゴリズムで考える習慣をもってみるとよいかもしれない」とのこと。なるほど、興味深いアイディアです。

私はといえば、午前試験免除制度を利用しました。利用した会社は独習ゼミ。

独習ゼミ|情報処理試験、基本情報午前免除などIT専門のeラーニング

この会社を選んだことに強い理由はないのですが、後から振り返って良かった点を一つ挙げるならば、素晴らしい本(コンピュータやプログラミングのことを学ぶのであれば、本棚に置いておくことをぜひお勧めしたい「プログラムはなぜ動くのか」「コンピュータはなぜ動くのか」の著者である)矢沢久雄氏のオンライン直前対策講座に参加できたことです。大勢の参加者もいらっしゃったので自分で独占できるはずもありませんが、講義中にチャットで質問ができましたし、やはり直接抗議を聞くことができるのは大きな益がありました。それを除けば、送られてきた教材をひたすら自分で計画的に勉強し、問題を解き解説を読む。まさに独学のプロセスを踏んでの試験勉強でした。無事に午前試験免除試験を受験する資格を得たうえで免除試験に臨み無事合格。あとは集中して午後試験に向けて取り組むことができました。初めて挑戦した一回目の春の試験には見事に落ちてしまいましたので、今回の秋が再チャレンジでした。

私のように、ITとは全く関係ない門外漢の中年男性が今からITを強みにしてゆくには遅すぎますし、限界もあるのだと思いますが、ますますITが大きな役割を担ってゆくであろうこれからの世の中。会社の中でもその楽しさ、重要性を周りの人に伝えられるような役割を担えたらよいなぁ、と期待しながら、少しずつではありますが、プログラミングやコンピュータ周りのことなどを学んでいるところです。

ウクライナ語とロシア語 / Українська мова and Русский язык

ここ最近、外国語学習アプリのDuolingoを利用してウクライナ語をちょっぴりかじっています。住んでいる街のウェブサイトを見ると、ここにもウクライナから避難してきている人たちがいるのだとか。何かできることはないかと、秋くらいだったか、ロシア語通訳のボランティアとして登録をしました。昨年末には、一度お電話をいただき、お役所の事務手続き関係の通訳が可能かどうか?とのことでした。その後、具体的なボランティアの話は現在までにありませんが、自分のロシア語のレベルがどれくらいなのか?この点を客観的に明確に説明できる何かがあったら良いなあ、と感じました。「通訳ができるかできないかは、まずは呼んでいただき、こりゃあ使い物にならないと思ったらそこで首にしていただくなんてどうですか?」なんてちょっぴり冗談ありの柔らかい雰囲気でご担当の方と会話した後、結局お話をいただけていないので、すでにあの電話の時には首になってしまったのかもしれませんが。

とある報道を見た記憶では、ロシアがウクライナに侵攻してからはロシア語を話したがらないウクライナ人が増えているのだとか。その気持ちも分からないでもないです。実際、2022年9月からは、キエフではロシア語を学校で教えるのをストップしたということです(以下のYoutube動画より)。もしかして将来にウクライナの人と話す時に、少しでもウクライナ語が分かったらいいな、という気持ちから最低限でもDuolingoを開いているところです。

9月からキエフの学校ではロシア語を勉強しなくなることについて、「それは良いと思う。」と答える女性が大変流暢なロシア語で会話を続けていることを見ると、ロシア語とウクライナ語を簡単に切り離せるものではないことを感じさせられます。

先週、ウクライナ西部に住む友人とオンラインで会話した際、実際に現地ではどうなのかを尋ねてみました。ウクライナの人たちはロシア語を話すことに否定的になっているのか?そんな人たちが増えているのか?と。これは一人の個人的な意見なので、これが大多数の見解であると決めつけることはできません。彼が言うには、— 確かにロシア語を話すことに否定的な人もいるのは確か。そうはいっても、今は東部から西部に人が流れてきている。彼らの多くはロシア語を話す人たち。西部の人もロシア語が分かる。会話をするとなるとロシア語にならざるをえない、別にそれがどうした?必要があるからロシア語を話す、それだけだ。— ということでした。

今思い返せば、約何十年か前。ロシアでのおよそ8か月の語学留学を終えてからバックパッカーの旅を始めたばかりの事。多少はロシア語が上達したと思って訪れたウクライナ西部の中心都市リヴィウでのことでした。路面電車に乗り、車内で切符を購入しようとしたもののそのタイミングを逃した途端に(販売していた女性が反対方向に行ってしまったので、戻ってきて目が合った時に声をかければよいかと思ったのですが)、私のすぐ隣に立っていた男性に強い調子で何かを言われ、次の停車駅だったかで路面電車が停車したところで強制的に降ろされたことを思い出します。ロシア語で話しても相手はウクライナ語でまくしたて来て何を言っているのかさっぱり分からない…それでも罰金10ドルほど支払う必要があることだけは分かり、支払って解放されたことがありました。果たしてあのお金はあるべき場所に収められたのか、単に彼の懐に入っただけなのかは…私には分かりません。あの時、ウクライナの西部ではこれほどまでにウクライナ語が浸透しているのか…という印象を持ったことを今でも覚えています。というのも、キエフでは普通にロシア語が聞こえてきたものですから…。

ウクライナ語を学ぶといっても、「あなたは誰?」「私は学生です。」といった初歩的な表現です。「誰?」はウクライナ語では”Хто”(フトー), ロシア語では”Кто”(クトー)。「話す」は、どちらの言語も”говорю”。読みはというと、ウクライナ語では”ホヴォリュー”、ロシア語では”ガヴァリュー”。面白い、似ている。でも頭が混乱してくる…。今自分はロシア語を話しているんだ、いやウクライナ語だ、などどうやって頭の中で彼らは区別できているのでしょうか…?

そう言えば、以前にモスクワで交友があったウクライナ出身の男性は、会話していて「ヤー ハバリュー」といつも発音していました。ガヴァリューじゃないんだ?いや単なる聞き間違えかな?なんて当時は思ったこともありましたが、今思えば、きっと母国語であるウクライナ語の発音と混ざってしまい、ガとハの違いが自然と会話にも出ていたのだろうな、と。きっとそうに違いないです。

他にも、ロシア語とウクライナ語を比較してみると、「家」は、ロシア語では”дом”(ドーム)、ウクライナ語では “будинок”(ブディーノク。ロシア語の”будильник”(ブヂーリニク、目覚まし時計の意味)にそっくり?)。

「牛乳」は両者共に同じスペルで、”молоко”。でも読みはというと、ロシア語は”マラコー”。ウクライナ語では”モロコ”(何だか、2022年のサッカーワールドカップで大躍進した国、「モロッコ」の響きに似ているような響き)。

ロシアで、相づちのような場面でよく使われる”Так”(ターク)。ウクライナ語ではYesの意味だとか。実質同じような意味ですね。

言葉って面白い。