[仕事道具] TSUKUMO Laptop N1420Kを購入してみました / job tool Laptop TSUKUMO Laptop N1420K

2020年の年始、日本に一時帰国の折に新橋近辺の電化製品店をうろうろする中でノートパソコン、TSUKUMO社のLAPTOP N1420Kを見つけて購入しました。地下鉄とJRの乗換えのために降り立った新橋駅近辺を歩いていてたまたま見つけたヤマダ電機の最上階にTSUKUMOのお店はありました。

そのお店に入ってみると、ビックカメラやヨドバシカメラのパソコン売り場とはなんだか雰囲気が違う。よくよく見ると、日本のLaptopメーカー、TSUKUMOというパソコンブランドでヤマダ電機のグループ会社となっているようです。

なお、私はパソコンは決して詳しくなく、今回の購入のためにひたすらYoutubeをチェックして勉強を開始したばかりです。ロシアでの日常業務のために会社のパソコンとは別に持ち運びが容易なタッチパネル付きのパソコンを探していました。

タッチパネルは果たして必要なのか?

これは人によって異なりますが、私は非常に重視しています。昔、2 in 1型で画面を360度回転もできてタブレットとしても使えるノートパソコンを購入しましたが、結局一度としてタブレットとしての使い方はしませんでした。仕事の内容からそのような必要もなく、何でも一つで兼ねるのがよいことではないなと。

タッチパネルの良さは、自分の感覚でウェブサイトのブラウザを自由に上下に動かしたり拡大、縮小できること。エクセルファイルで必要なセルに直感的に手で移動できること。片手を手にキーボードに置いて、反対の手で画面を操作する。この両手の作業がしっくりきています。ipadでは仕事で必要なパソコン業務には至らない。それでもあのipadでのタッチ感とスピードで仕事がしたい。そんなイメージです。

タッチパネルといってもパソコンメーカーによって画面の反応が違います。少し遅れて動き出す、あるいは直感的に動いてくれるか、この差は大きいです。限られた選択肢と時間の中で考えた結果、MicrosoftのSurface laptopを買おうと決めました。金額が高く、仕事で使用するには周辺機器接続用のポートが少ないといったマイナス要素がありますが、それでも、あの画面の綺麗さとタッチパネルが指の動きに合わせて動く反応の良さは他社製品よりも上をゆくもの。

「これください」

「お客さん、これは受注生産で、今日は注文をいただいても入荷はお待ちいただくことになります」えっ…?そんな…確か昔そんなことはなかったのでは…「昔はお店も在庫を持っていて購入することができたかもしれませんが、今ではこれほどのハイスペックになるとお店も在庫を持つことはなく、店頭にある製品もMicrosoftから提供される店頭用の品物です。注文いただいた商品は受注生産になってしまうんです」とのことでした。

タッチパネルだけは絶対に譲れず、あの直感的にぴったりくる操作感を得るためにでかけたのだが、ロシアへのフライトは明後日。もう今日しか購入できるチャンスはない。はあ…これでパソコン購入のチャンスを逃してしまったら次にパソコン購入ができるのはもう当分ない。悩んでいると、
「お客さん、うちのパソコンはどうですかね」と言われてどれどれと見て、試してみました。初めて見た感想はなんとも言えなくよい感じ。あれっ結構よいぞ。金額も税抜きで10万円しません。私は免税で購入ができることもありお買い得です。これを2台購入してもSurface1台の値段にもたどり着きません、おつりがきます。エクセルがどんな感じか?ウェブサイトはどんな風に映るのか気になったので見たいのですが、というとMicrosoftアプリケーションが入っていない、インターネットに接続されていない、とのことで確認ができなかったのは残念ですが、見た目、キーボードのタッチ感も決して悪くありません。

TSUKUMO、という名前は全く知りもしませんでした。
「色々なパソコンメーカーがある中で御社のパソコンの売りを一言でいうと何ですか?」と尋ねたところ、

「うちの商品はコストパフォーマンスが高いことです」とのことでした。今はどのパソコンも中身はほとんど同じものが入っているようです。あとは違いを生み出すとすれば、外のデザインや耐久性、軽さキーボードのタッチ感など。そこにお客さんがどれだけこだわりを持つかによって変わってくるようです。

少しの時間パソコンに触れながら検討し、その場でTSUKUMOのパソコン購入を決めました。さて、今ではすでに使い始めて4か月が経過しています。この金額でこれだけの操作ができれば私には十分です。知れば知るほどにパソコンというのは面白いものです。私たち管理業務に限らず、ほとんどの現代のビジネスパーソンにとってパソコンは非常に大切な仕事道具。以前は会社から支給されるパソコンを何も考えずに利用してましたが、自分に合ったパソコンを見つけて使用することは大切ですね。

また、その購入時に教えてもらったのですが、日本で販売されているパソコンのほとんどはすでにMicrosoftの商品が内蔵されて販売されているものが一般的。その金額がパソコンの値段に反映されて20万円、といった価格を形成している。しかし、ライセンスを購入するとそのMicrosoftのライセンス使用権を購入することになり、仮にパソコンがダメになってしまっても有効期限の間は他のパソコンでも使用できる。Microsoft社がアプリケーションをアップグレードするならば常に最新版を利用できる。ライセンスを1年ごとに購入して延長してゆけばよい。なるほど、そんな購入方法もあるんだ、と勉強になりました。むしろ世界的にはこの購入方法が主流でしょうか。過去には何も考えずにお店での表示価格10万円台半ば~20万円、高くて20万円半ばを通常のパソコンの相場と思っていましたが、有名なブランド名にこだわらず、必要な最低限のレベルで納得するならば、十分に良い品質のものを安く購入できる。それを体験しています。

失礼ですが、はっきりと言ってしまうとTSUKUMOのこのパソコンは実際に触っていると安っぽさを感じます。またマイナス点を挙げるならば、キーボードの配列は嫌いです。使いづらくタイプミスが生じます。キーボードのボタンは明るい太陽光のもとではキーボードの文字が読めなくなり、設計ミスではないかと言いたくなります。簡単にうなりだすことが多くうるさくも感じます。たくさんのファイルを開いて作業をしたり、簡単なプログラミングの勉強をしていると重くなってしまうのでしょうか。なぜか両側についているUSB Type-Cが外付けの機器を認識せずフルで利用できない…これらの点は気になっています。でも、外観はブランドマークもなく、シンプルでクールなデザイン。サクサクと動きますし、基本的な仕事に必要な機能は備わっており十分満足しています。

ただのノートパソコンをタッチパネル機能付きにしてくれるAirbar

現在の自宅隔離の中で多くの時間が生まれたこともありパソコン周辺機器の勉強をしてみると、タッチパネルの機能がないパソコンをタッチパネルありに変身してくれるスペシャルなIT機器、AirBarを発見。早速に購入して使い始めました。金額は約7,000RUB。自分自身のパソコンのサイズに合わせて14インチを購入。反応も悪くありません。これはとても良い買い物をしました、タッチパネルに関心のある方にはお勧めの商品です。

一つ確かなことは、高いパソコンであるほど、それは素晴らしいスペックのものに出会える確立が高まること。お金にゆとりがあればお金をかけるに越したことはありません。一方で現代では安いパソコンですら十分な性能を持つものが多い中、使いこなせない機能をたくさん持つパソコンに多額のお金をかけることはどうなのだろう?とも考えています。ただし、いくらお金をかける必要がないとは言っても、いつも自分の傍に置いておくパソコンです。見ていて、触っていて好きになる、そんなパソコンを持っていたいとも思うものです。

TSUKUMO

https://shop.tsukumo.co.jp/

AirBar

https://air.bar/

[給与計算]有給休暇の計算に使用する係数29,3と「平均給与」について考察してみた / Salary calculation : Coefficient (29,3) used for Paid vacation calculation and thinking about Average salary

以前に記述した「有給休暇の計算」で取り上げた係数”29,3”という日数の意味は一体何でしょうか、調べてみるとこんな経緯がありました。

ソビエト時代から1992年に至るまで、年間365日から祝日と日曜日を除いて(ソビエト時代は週の仕事日が6日間で日曜日が休日)12か月で割った計算結果、25,4日を使用していました。1992年から2000年までは毎年ロシア労働省が次の年の計算に利用される係数を発表。2001年以降は労働法112条で祝日の数、労働法139条で月の平均日数が以下のように決められてきました。2014年に定められた29,3日は今でも有効で、この基準に基づいて有給休暇の計算の際に29,3を使用します。

Год年間カレンダー日数 / Кол-во дней в году祝日の日数 / Кол-во праздничных дней (ст. 112)ひと月当たりの平均カレンダー日数 / Среднемесячное число календарных дней (ст. 139)
20013651129,6
20043661226,6
20063651229,4
20123661429,4
20143651429,3
参考資料:Среднемесячное число календарных дней: зачем нужен этот показатель и как его применять в программах 1С?

例えば、過去12か月の収入が月給50,000RUBのみであった場合。過去12か月間、全勤務日で仕事に従事したのであれば29,3日を使用しますが、1か月(31日間)だけ休暇を5日間取得した月があったとします。有給休暇の計算に利用されるその月の日数は以下です。

29,3 / 31日 * (31日―5日間)= 24,57日

その結果、導き出される平均給与は(50,000RUB*12か月)/ (29,3日*11か月分+24,57日)= 1,729.75RUB/日

仮にこの時点で未消化有給休暇の日数が20日間あるとすれば、1,729.75RUB*20日間=34,595RUBの引当金が計上されます。(もしこの従業員がこの時点で退職する場合、この金額を会社は退職日に支払う義務がある金額)

もし計算対象の12か月間の間に昇給があったとすると、その昇給率を昇給前の給与にも掛け合わせて収入額を増加させる。それから12か月分の総合日数で割って平均日給を計算する、という手間も必要のようです。システム無くしてはとても追いつかない複雑な計算ロジックに参ってしまいそうになります。

そもそも、なぜロシアの有給休暇(出張時の給与計算も同様)の計算方法は過去12か月分の平均給与を基準に計算されるのか、その発祥はいつか?こういった点に疑問が湧いてきます。一般的に、就業経験が長くなるに伴って収入も上がってゆきます。毎年賞与も入るとさらに収入は増えます。毎年付与される28日間の有給休暇を消化しなければ、未消化分は退職するまで蓄積されますので、ある意味貯蓄のような意味合いを持っています。平均給与は毎月変動するので各従業員の未使用休暇日数が積み重なるにつれて引当金の計上額も増えてゆく。毎月人件費に不測の変動が生じる要因です。

きっと各国の計算式にはその国の歴史や考え方が反映されているはず。ソビエト時代からの計算の歴史を辿ってゆくと面白いに違いありません。こんな興味深い文献を見つけました。

НЕКОТОРЫЕ ВОПРОСЫ ИСЧИСЛЕНИЯ СРЕДНЕГО ЗАРАБОТКА
SOME ASPECTS OF THE ALTERATIONS IN THE LAW OF AVERAGE WAGE CALCULATION

https://cyberleninka.ru/article/n/nekotorye-voprosy-ischisleniya-srednego-zarabotka

私の個人的な意見として、ロシアの労働法はスピードの速い現代ビジネスの展開やフレキシブルな現代社会の働き方にそぐわないものとなっています。例えば毎年12月中旬までに翌年1年間の休暇スケジュールを決めて、その計画に沿って従業員は休暇取得が要求される、というルールであったり、休暇開始日の3日前までに会社は休暇分の給与を従業員口座に振り込まなければならないというルール。完全にソビエト時代の計画経済の名残ではないでしょうか?このようなルール違反の罰則規定があり、それによって余計な負担が管理部門にのしかかり、そのルールを理解しないスタッフから不平不満があがり…一体誰が得をするのでしょうか、このようなルールの見直しがなされることを願っています。

IT数式(offset, match関数)も仕事も自分の言葉に置き換えて覚えるのが一番確実 / It is the best to remember IT formulas and work by replacing them with your own words(offset, match formula)

複雑なものになるほど、自分の言葉に置き換えることの大切さを思います。

例えばExcelのFormula。多くのインターネットサイトでたくさんの方が説明をしてくださっていますが、直感的に分かりやすいサイトにたどり着くことが難しいことを感じています。いくつものサイトを訪問してようやく欲しい情報がそれらしく書かれている欲しい情報にたどり着く・・そんな気がしています。一つ一つの式を覚えるには、自分の言葉に置き換えて覚えること。これが私のたどり着いた結論です。

仕事で頻繁に利用するvlookup。見つけたい列が検索の基準となる列から右側にないと使用できません。そんなわけで使用される式が、offsetとmatch関数の組み合わせたもの。これ自体、式の構造を見てもいまだにパッと理解できません、覚えられません。
それで、自分の言葉で置き換えてメモにしておけば、後で振り返っても分かりやすいのではないでしょうか。複雑なものはきっちり覚えておく必要はなく、自分のメモを読み返した時にすぐに分かるようにしておく、それが大切なのでは、と思いました。

さて、基準となる式はOffset関数。この関数で検索したい値を見つけ出しました(黄色セル)、以下例として書き出しました。

Offset(Offset関数のスタート地点;そのスタート地点から必要な数だけRow(行)を下に移動する;そして必要な数だけColumn(列)を横に移動する)

言い換えれば、
Offset(検索基準となるColumn(列)のタイトルを選択する(絶対値);その基準から必要な数だけRow(行)を下がる;さらに必要な数だけColumn(列)を横に移動することで欲しいデータに到着する)

検索したい値は右側にあればいつも通りvlookupが使えますが、今回は検索の基準列から左側に位置しています。ですので左に進む場合はマイナス。一つ左隣にあるので、

Offset(検索したいデータを持つColumn(列)のタイトルを選択する(絶対値);そのタイトルから必要な数だけRow(行)を下がる;-1)
となります。

そして、必要な数だけRowを下がるわけですが、これは4つの商品名が順不同で存在するため、該当する商品が位置するRow(行)の場所を見つけるために、Match関数を利用します。

Match関数は、Match(検索したいデータ, それを検索する対象範囲を指定する)
そうするとそのRow(行)の数を返してくれる関数です。

検索したいデータをそれぞれ指定し(B3~B6)、それらが存在する範囲を検索対象として指定します(C10:C13)。こうすることで、4つのProductが位置する列数を教えてくれます。

すでにColumnは左へ一列移動、つまり-1としています。

よって
Offset(検索基準となるColumn(列)のタイトルを選択する(絶対値);その基準から必要な数だけRow(行)を下がる;さらに必要な数だけColumn(列)を横に移動することで欲しいデータに到着する)

置き換えると、
Offset(C8:Match関数でRowの数を取得(C9~C12):左に一列移動(-1))

結果としてそれぞれの商品のPriceを取得できる。

こうして文字にしてみても、分かりづらいなぁという印象が否めません。言葉にするというのは易しいものではないな、と実感します。分かりやすい言葉に出来てこそ、自分自身で完璧に理解している証拠であり、他人にも分かりやすく伝えられる、というもの。引き続きいかに平易な言葉に物事を置き換えて説明ができるか、課題です。

さて、IT数式に限らず、複雑な物事を自分なりの言葉に置き換えて説明できるようにすること。これは仕事を習得してゆくためにとっても重要なことだと考えています。難しいことで簡単に想わせる、プロのスポーツ選手が大変難しいことでもまるで素人でもできるかのように簡単に見せている、あの境地を私たち会社員も同様に目指してゆきたいものです。