ロシア人スタッフの時間管理 / Time management of Russian staff

赤の広場から北方面に約2kmほどの距離に位置するHermitage Gardenにて開かれていたJazz festivalに出かけてきました。雨が降りそうで振らないぎりぎりの天候の中、このように一般市民が集まって楽しんでいました。一人で踊りだす男性もいたり。ソヴィエト時代にはサックスはアメリカ ― 敵 ― の楽器とみなされており、「 От саксофона до ножа – один шаг! (サックスからナイフまではたったの一歩」(サックスを吹いたら明日の命はないぞ)なんていう言葉があったようです。

朝の始業時間にスタッフが仕事の準備ができていない!そもそもオフィスにいない!いや、数分遅刻してやってきた!始業時間はオフィスに入ってくる時間ではなく、仕事をする用意ができている状態のことを言うんだぞ!朝の出社時間の管理については、多くの日系企業が悩んでいる点だと思います。

朝遅刻した場合には、必ずスタッフが通過する受付にて名前を遅刻した理由を書かせるメモを取り入れました。しばらくすると、その運用は受付スタッフの入れ替えと共に自然に終わってしまい、私もそのメモの存在を忘れてしまったのですが、オフィス内のキャビネットを整理していたところそのメモが出てきました。なんだかギャグを読んでいるかのような遅刻理由に思わず褒めてあげたいくらいになりました。

「次に私に遅刻の理由を訊いたらこの会社辞めてやるわ」(こんなメモがあったとは知らず。幸いにも彼女はその後も勤めてくれました。)

「遅刻する理由もないけれど、なぜだか遅刻してしまいました」とか。そのコメントセンスにあっぱれです。

ロシア企業に勤める友人に聞けば、彼らの会社では遅れてきた分は、遅れた分だけその日に働く運用にしている、とのこと。

同じグループ会社でヨーロッパのドイツで勤務する友人によれば、彼らの会社では週40時間の勤務時間の決まりがあり、その時間の裁量内で個人が調整して働いているとのこと。以前に出張ででかけた際、朝の早い時間から女性スタッフが一人で仕事をしていました。聞いてみると朝の7:30から出社しているとのことです。子供を迎えに行く必要もあって早めにオフィスを後にしなければならないために会社とこの勤務シフトで合意しているようです。ここまで個人の自己裁量の範囲が広くなってくると、大切なのは個人個人を信じることと、パフォーマンスの結果を正しく管理できる制度作り。小さな規模の私が働く会社では、まだまだこのような体制には至っていません。

全員が同じ場所で、同じ時間シフトで働くことだけが正しいことではない、大切なのは個人の多様性の尊重と生産性である。これは正しいことと分かっていながらも、この風潮をあるべき姿であると一辺倒に信じることには疑問です。その会社ごとに何が大切なのか、何を今の優先事項とすべきなのか、自らが勤める会社についてより深い理解が必要であろうと自らに言い聞かせているところです。

正直なところ、数分遅刻しようがほとんど問題はありません。多少遅れてこようとも概ね遅刻は数分で収まっている、それの何が悪い? ― よくよく考えればあまり悪いことではないと思います。ただ、組織で働く上でそのような小さなことを守れるか、守れないか。一つ一つの行動がその人自身の仕事や規則に対する態度を表していますし、その行動の積み重ねが周りからの信用を生んでゆくのではないかな、ということはスタッフに伝え続けてゆきたいと考えています。

昨年、「遅刻してくるという事実は、仕事に対するあなたの態度を表していて、そのこと自体が問題である」と部下全員に上期の総評としてメール一斉配信したところ、後から個別に「あれはショックを受けました、みんな謝ってもらいたいと希望しています」と部下からの逆パンチをもらってしまいました。明確な正解にはいまだ至っていないテーマ ― ロシア人スタッフの時間管理 ― です。

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ロシアのモスクワにある日系企業の管理部門に7年間勤務した後、現在は日本で働く会社員です。モスクワでロシア人と一緒に日々仕事をする中で、私たち日本人が経験するアドミ業務についての情報、課題、考えなどを少しでも多くの方々と共有したい、アドバイスをいただければ、と思いブログをはじめました。 経理、労働法や人事制度の仕組み作り、ITスキルを応用した仕事スキル向上、EAC認証などの幅広い管理課題に取り組んでいます。 とりわけチームビルディング、部下とのコミュニケーション、モチベーションアップ、という課題は世界共通だと認識しています。そんな話題も中心テーマの一つです。

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