ロシアでは挑戦する人を白い目で見る傾向がある、というのは本当か / Is it true people in Russia is likely to look coldly at challengers

会社の研修を準備していてロシア人講師と研修のコーディネートをしてくれるロシア人のスタッフの方と会話をしていると、「ロシアでは挑戦する人を白い目でみる傾向がある、失敗したら「それみたことか」と。だから自分の決められた範囲のことをきっちりやって、それ以上のことに自ら進んで手を出さない傾向があるんです」とのことでした。

一方で会社での昇格の基準は、枠組みから飛び出ましょう、もっと自分の業務の幅を越えて上のレベルへの挑戦を継続しましょう、それを続けて成果を出していく人を会社は評価しますよ。という真逆のものです。

ところで、ロシア人のマネジャーの中には「昇格は、必ずしも枠から飛び出して行動する人を評価するのではなくて、今の仕事をきっちりこなす様子を見て次のポジションを与えよう、という判断があってもよいのでは?」という人もいます。なるほどなぁ、そういう考え方もあるな、と思ったことがあります。

ロシアでは挑戦者を白い目で見る傾向がある、というのは正しくないのだろう

さて、日本でもチャレンジする人を白い目で見る傾向があるでしょうか?率直に言えば、ロシアは~、日本は~と決めつけて語るのは間違っているように感じます。誰でも自らの中で何かをきっかけにチャレンジすることを止めてしまった人、他人の視点を意識して行動している人はどの国にもいます。そのような人が国によって多い、少ないの傾向があるのかは分かりません。私が冒頭の話を聞いて思ったことは、ロシアは日本と比べて個人主義が強いように感じるけれども、意外にも周りからの目線を気にして行動する傾向があるのだな、ということでした。とりわけ「失敗」とみなされることには敏感なのかもしれません。

そもそも失敗も長期的に捉えれば失敗ではない。将来に控えているゴールを見れば、今経験することは全てがゴールにつながっている。であれば人が失敗と言おうが自分にとっては”チャレンジした結果”であって失敗ではない。そう断言できる人は強いですね。そういった人には自らの強い意志があり、周りからどう見られようとも関係ない。ロシアのビジネス紙で取り上げられている成功者と言われる人の記事を読んでいると、逆境を乗り越えて、強い意志を持って行動し続けてきた人、そんな共通点があるように思えます。そして、それは日本でも同じのはず。

なぜこうも挑戦することを人は避ける傾向にあるのだろうか?
歳を取ればとるほどに失敗への恐れが強くなるように感じます。若い人たちに笑われたくない。自分は年上として、マネジメントとして下の人間を圧倒する結果を示さなければならない。そんなエゴがますます”大人”を臆病にさせるのかもしれません。

これを打ち破るためには、上司自らがお手本となって失敗し、率先して部下に笑われることではないか、笑っても良い土壌を作り出すことではないか、と思います。

年末の会社のイベントで大変な失敗をした尺八演奏。(詳しくはこちらのブログ記事をご参照「恥を恐れず、ロシア人スタッフに笑いを」)全く音も出ず、どうしようもなく笑いをこらえる、を越えて哀れな目で見つめているロシア人スタッフたち。少なくとも、私自身は新たなことにチャレンジをしてその結果をしっかりと得たこと。あのような状況で自分自身がどう振舞うのか、心の状態はどうなのか、といった経験を得られたこと。何よりも、日頃から言いたいことを言っている上司の自分が人前で恥をかく、敗者の姿を堂々と見せられたこと。この目的を達成できたことは成功でもあったと言えるのかもしれません。

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ロシアのモスクワにある日系企業の管理部門に7年間勤務した後、現在は日本で働く会社員です。モスクワでロシア人と一緒に日々仕事をする中で、私たち日本人が経験するアドミ業務についての情報、課題、考えなどを少しでも多くの方々と共有したい、アドバイスをいただければ、と思いブログをはじめました。 経理、労働法や人事制度の仕組み作り、ITスキルを応用した仕事スキル向上、EAC認証などの幅広い管理課題に取り組んでいます。 とりわけチームビルディング、部下とのコミュニケーション、モチベーションアップ、という課題は世界共通だと認識しています。そんな話題も中心テーマの一つです。

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